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オーシャンズ
静寂(ジェジョー)※

いつもより船が島から離れている事に、この時しっかりと追求すべきだったんだ。

俺も男だし溜まるもんは溜まるっつって、だからってこの島で兄妹のように育った女たちに手を出すわけにもいかないから、妥協案として歳も近くて絶対に他言しない奴と、まぁそういう事をするようになったのは、もう随分昔の話になる。

でもまぁ奴の家には溺愛する妹がいて、俺の家には口うるせぇじいさんがいて、誰にも邪魔されねぇ場所っつったら専らこの島唯一の温泉か陸から離した船の上っつー事になってた。

今回は後者で。

波の静かな海の上で、俺たちは生まれたままの姿で馬鹿みたいに情事を行なってた。

今日だって、いつも通りヤるだけヤって終わる筈だったんだ。

なのに。



「はぁっばっ、あっあんっはげしっ」
「どうして?ジョーはこのくらい平気でしょ」

そう言って、ジェームスの野郎に更に大きく足を広げられる。
その分結合部も深くなって、俺は更に高い声を上げた。

「やっ…だめだっ、こんなかっこうぅ…っ」
「はは、ジョーの恥ずかしい所丸見えだね」

顔の真ん前まで腰を上げられて、自分の勃ちきった自身と、ジェームスに拓かれてる結合部が目の前で丸見えになる。
そのまま上から下に動きを再開されて、俺はついに嬌声しか出なくなってしまった。

「やっ、あっ、はぁんっあぅっあぅっ、はっ、んっ、」
「かわい…」

ジェームスの呟きに、かろうじて残ってる理性でカッと顔が赤くなるのを感じた。

なんだそれ。
こんな、俺ばっかり喘がされて、恥ずかしい思いして、こんなの全然フェアじゃない。
ジェームスは全く余裕そうで、口端が上がっているのがここからでも見える。
くそう。悔しい。悔しい。

どうせアイツには島の外に彼女がいるし、ソイツで欲求晴らせばいいだけだもんな。わざわざ俺としなくたって、困るのは捌け口がなくなった俺だけだ。
俺の方が経験あるから上手くできる、とかジェームスの口車に乗せられて俺が受けてやってるけど、それもまた気に食わない。
どうせアイツは経験者で、俺は童貞だよ。

そんな事をぐちぐち考えてたら、身体の方はすっかり欲にまみれて終わりに近付いていたらしい。

「あっは、あんっ、や、あぅっも、イッ…っ!」
「まだだめだよ」

ぎゅ、と欲望を放ちそうになったそこを持たれて、俺は驚きに目を見開いた。

「やっ…なんで、もうちょっとでっ…」
「ジョー、今別の事考えてただろう?」

抗議しても返ってくるのはいつもの喰えない笑みだけで、ジェームスは俺のを握ったまま再び律動を開始した。

「あっウソッ、やだっイきたっ…」

イきたいのにイけない状況に、涙が無意識に目の縁を覆う。それをジェームスに嘗め取られながら、なんだか今日はいつもと違うと感じた。

だって、いつもなら、俺が何回イこうがお構い無しなのに。わざわざこうして塞き止めることなんてなかったのに。

「はっ!あっ、なんでぇぇっ…!」
「んっ…。…ジョー、この前、女風呂覗こうとしたんだって?」
「えっ…あぁっ」

いきなりの話題に、一瞬反応が遅れる。
確かに以前、アゼルと仲良くなった記念にとアゼルとビスマルクも誘って、風呂場の薄い壁を壊そうとした。けど、結局ソニアちゃんに非難されてやめたんだった。
それが今、何?

「風呂っ…覗こうとして怒ってんならっ…あっ、お前の妹のペチャパイなんか興味ねぇっての…あんっ…俺はなぁっ、リリさんの身体を見たくてっ…」

女風呂を覗くイコール愛する妹・エレナの危機と考えたなら、それは全く心配無用な話だ。俺の興味は島一番のナイスバディ・リリさんだけだっつの。

そう言っても、ジェームスの機嫌はどうやら治らなかったようで。

「今日はずっとお仕置きみたいだね…」
「えっやだっうそっあっ」










『ああぁぁぁぁんっ』












静かな夜に、俺の嬌声が響き渡った。

「やっぱり港から離れてて良かったよ…。ジョーは普段から声が大きいからね」







END
―――――――――――
女風呂を覗こうとしたジョーに嫉妬したジェームスのお話でした。
結局ジェ→←ジョーなんだよって事。

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あきゅろす。
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