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〇オトカドール夢小説〇
届かぬ想いと信じる想い(フローレスとの出会い編)
「私はずっと一人で生きていると思っていた」



「私の周りには誰もいない・・・」



「それが普通で当たり前の日常だと思っていた」



「そんな私の目の日常が色づいていったのはあの人との出会いだった」



「あの人の心に触れた瞬間から、私はあの人の虜になっていく・・・」



「これはそんなあの人と出会った時のお話・・・」






私の名前はしずく。某有名私立中学に通っている中学2年生だ。人付き合いが苦手で当然部活にも入ってない。クラスでも浮いた存在で私に話しかけてくる人もほとんどいない。そんな毎日を過ごしている。これはそんな私がある日の帰りに公園に寄ったときのこと・・・。



「やっと憂鬱な時間から開放される」


帰りのHR(ホームルーム)が終わった私は思わずそう呟いていた


「このまま家に帰ってもすぐ家庭教師くるし、公園にでも寄ってくかな・・・」


私には専属の家庭教師がいる。土日以外は家に帰る時間に合わせて私の部屋で必ず待っているのだ。最近はそんな毎日にも嫌気が差していた。


家から徒歩で10分くらいの所に小さな公園がある。私はそこが大好きだった。家にいても居場所がない私の唯一心が休まる場所。今日も自然と足がその公園のほうに向かっていた。当然のように今日も公園にいくと今日は先客がいた。


「いつもこの時間帯は誰もいないのに・・・」


珍しいなと思いながらその人がいる場所の横を通り過ぎ、公園の奥の芝生で私は横になった。私が見たその人は真紅のリボンが特徴的な私より少しだけ年上みたいに見える女の子だった。


「どこの学校の子かな。この辺じゃ見かけない制服だけど・・・」


そんなことを考えながら私は横になっているうちに眠ってしまっていた。意識がなくなる直前にさっきの真紅のリボンをした子が笑っているように見えた・・・




「・・・・・・・・」


「・・・・・・」


「・・・・」


「・・イス」


遠くのほうから声が聞こえたような気がして私は目が覚めた。


「・・あれ」


そこは私が見たこともないような場所だった。見渡す限り遠くまで深い雪に覆われている・・・。一面が真っ白な銀世界とでもいうような場所・・・。


「ここ・・・どこ・・・」


私が訳もわからずきょろきょろしている少し離れた場所でから声がするのが聞こえた。


「大丈夫〜」


そう言いながら向こうから走ってきたのはピンク色の髪にピンク色の服を着た女の子だった。


「怪我とかしてない?大丈夫?バトルしてたら向こうに人が倒れてるのが見えたからびっくりしたよ!」


私にはこの人が何を言っているのが全然理解できなかった。まったく知らない場所で見たこともない女の子が話しかけてくるこの状況を私はまだ理解できないでいた・・・。そんな呆然としてる私の目の前に空から何かが降ってきた。


「キャハハハ!上手くいったみたいだね〜」


そういいながら空から降ってきた女の子は真紅の衣装が似合う女の子だった。でもその子を良く見ると・・・


「あれ、そのリボン・・・」


その子が付けていた真紅のリボンはあの公園で見た女の子が付けていたものと全く同じものだった。


「もう〜、この子にいたずらしたのルシ子ちゃんでしょ〜」


「あいってば人聞き悪い!アタシがこの子と友達になりたかったから連れてきたんだから」


「またそんなこと勝手にして。この子びっくりしてるよ」


「体とか痛いところない?大丈夫?」


真紅の少女にあいと呼ばれていたその女の子はそう言いながら私のほうに近づいてきた。


「あ、怖がらなくて大丈夫だよ!わたしはあい。そしてこっちの子はルシ子ちゃんっていうんだよ!見た目怖そうに見えるかもだけど優しい子だから怖がらなくて大丈夫だよ〜」


「ちょっとあい、アタシのどこが怖そうなのよ!」


「え〜、だってわたしも最初見たときちょっと怖そうだなって思ったし」


「今そんなこと言わなくてもいいでしょー」


あいと名乗ったその少女とルシ子という名前のその少女はしばらく漫才みたいなやり取りをしていた。


「あの・・・」


そこへもう一人近づいてきた。


「急に走っていかれてびっくりしましたが、バトルはどうしますか?」


そう言ってきて近づいてきた人のほうを私も見たとき、私はその美しさに釘づけになってしまった。


美しい青と純白の衣装に身を包み、赤と青のオッドアイをしたその人は・・・おとぎ話のお姫様のように美しくて私は思わず見とれてしまっていた。


「あ、フローレスちゃんごめんね。向こうに人が倒れてるのが見えたから」


「いきなりでびっくりしました。でもあいさんらしいですね」


「ほんとにごめん。今日のバトルの続きは今度でもいいかな?」


「私はいつでもかまいません。そのときに合わせて準備しておきますね」


「うん、いつもありがとね!」


「こちらこそ。それでは私は失礼します」


そう言ってその美しい人は氷で出来たようなお城の中に入っていってしまった。ずっとその人に見とれていた私は何も言うことができずに固まってしまっていた。


「なんて美しい人なんだろう・・・」


思わず自然と口からこぼれたその言葉を聞いていたあいという少女が話しかけてきた。


「さっきの子はフローレスちゃんっていうの!あの氷のお城に住んでいるんだよ!すっごく綺麗でしっかりしてるんだよ!」


「フローレス・・・さん・・・」


呪文のように私が呟く姿を見ていたルシ子という少女が話しかけてきた。


「そういえばまた名前聞いてなかった。なんていう名前なの?」


「えっと、私は・・・」


この後でルシ子という名前のこの人が私をこの世界に連れてきたこと。この世界は現実世界と繋がっている別の世界だということ。お友達になりたくて連れてきたのだというお話など、いろんなことを聞かせてもらった。でもそのお話の最中も私の頭から離れなかったのはあの氷の城にいる人のことだった。




これが、私とフローレスの出会いのお話・・・






〜あとがき〜
フローレスとの夢小説を書きたくてまずはプロローグという感じでこのお話を書きました。設定など勝手に妄想して書いた部分がたくさんあるので好き嫌いや賛否両論あると思いますが、これから先でしばらくこのシリーズでお話書いていきたいと思っていますのでよかったら読んでいただけると嬉しいです。

ここまで読んでくださりありがとうございました!次回はオトカ世界に来てからのフローレスやあい達との日常など少しずつ書いていく予定です〜









あきゅろす。
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