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〇短編アトリエ小説〇
貴方を想う気持ちと…マナケミア2より
(ロゼ…どこにいったの?)


(ねぇ…ロゼ…出できてよ…お願い…)




いつものように調合をしていたリリアだが、疲れたのか、ソファで眠っているようである。そこへきたのはロゼとエトだ。2人はグンナルの補習(という名の拷問)が終わったばかりでぐったりした様子でアトリエに入った




「あれ、誰もいないね」


「おかしいな。確かお嬢様が調合を手伝って欲しいっていっていたはずなんだが…」


「ん、あれ…誰か奥にいるみたい」




そう言うとエトは駆け足でアトリエの奥に向かっていく。




「あ、リリアちゃんだ。ねぇロゼ〜、リリアちゃんが寝てるよ〜」


「ふぅ、やれやれ。お嬢様、こんな所で寝たら風邪をひき…」




そう言いかけたロゼだったが思わず固まってしまった。それはリリアがうなされていたからだ




「お嬢様…?」




心配になったロゼが額に触れてみると…かなり熱い…




「すごい熱だ…急いでお嬢様の部屋に…」




ロゼはリリアを背負ってリリアの部屋まで運ぼうとした。その時リリアがなにかつぶやいているのが聞こえた




「…ないで…」


「…ロゼ…わたくしをおいていかないで…」


「わたくしには…ロゼしかいないの…」




そんなリリアのつぶやきを聞きながらリリアを部屋に運んで寝かせた




「大分落ち着いたみたいだね」


「あぁ、薬が効いてきたんだろう」




リリアの表情も先程の苦しそうな感じはなくなったが、ロゼは何か気にしているようである




「ちょっとロゼ、黙ったままでどうしたの。さっきからずっと怖い顔を…」


「なぁ…お嬢様って…」


「いや、なんでもない…」


「変なロゼ、それじゃ先にアトリエに戻ってるね」


「ああ、すまない」




ロゼはばたばたとエトが出ていったドアを眺めていた視線をリリアへと移した




「お嬢様…」




それからどれくらいたっただろうか…リリアが目を覚ますとそこにはロゼがいた。しかし眠ってしまっているようだ




「あれ…わたくしは確かアトリエで…。なんでわたくしの部屋に…」


「うっ、頭がくらくらするわね…」




リリアがもぞもぞと動いたからか、ロゼがゆっくりと目をあけた




「あ、お嬢様。気がつきましたか」


「ロゼ、わたくしは今まで何を…?」


「お嬢様、アトリエのソファでうなされていたんですよ。すごい熱だったんですから」




ロゼはその時のことをおおまかに話した




「最近のお嬢様は根を詰めすぎです。一人で頑張るのもいいですが…」


「その…たまには俺を頼ってくれてもいいじゃないですか」


「お嬢様…何かあってもいつもそっけなくて…」


「だ、だって…ロゼに頼るなんてそんなの恥ずかしくて…」




そこまで言いかけたリリアだが…ロゼが突然抱き着いたことで言葉が止まってしまう




「いいんですよ、お嬢様…俺だって恥ずかしいんですから…」


「それでも好きなんですから…頼ってください」


「お嬢様には…頼ってもらえると嬉しいですから…」


「ロゼ…で、でもね…」




ロゼの告白にも何故かうつむくリリア…




「わたくしがロゼの重荷になっていないか心配で…」


「…お嬢様…相変わらず変な心配ばかりして…」




困った顔のリリアとは対照的に笑みを浮かべるロゼ




「お嬢様…俺のことが嫌いですか?」


「そ、そんなことあるわけないじゃない!」


「でしたら、俺のこと好きですか?」


「そ、それは…好きにきまって…」


「でしたら、お嬢様のやりたいようにやってください。俺はいつでもお嬢様と一緒にいますから…」


「ロゼ…」




そして二人は唇を重ねた…




ー数日後ー




「ねぇロゼ。今からいきたい所があるんだけれど…」


「どこですか、お嬢様?」


「えっとね、最近できたばかりのぷにぷにミュージアムなんだけど…」


「う…あの新しい…?」


「大丈夫。わたくしだって恥ずかしいんだから…」


「…ふぅ…そうでしたね。じゃ、早速いきましょう」


「ちなみに今は最強のちびぷにに挑戦も出来るらしいわよ」


「大丈夫ですよ。お嬢様と一緒なら勝てますよ」




そして二人は…ぼろぼろになって帰ってきたという。あのちびぷにを倒したのは伝説の3人組だけらしい…






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あきゅろす。
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