その日見た君の涙は
｢名前ー｣
｢ん？｣
｢好きだよ｣
｢な、何！急に！｣
顔が赤くなっていく名前
｢いや、最近二人の時間がさ
あんまなくて不安に
させてんじゃねーかなって思って｣
｢そんなことないよ？｣
｢へへ、そっか｣
ふにゃっと笑う智は誰よりも大好きだ
｢おいらさ、粘土が好きだ｣
｢知ってるよ｣
｢おいらさ、釣りが好きだ｣
｢それも知ってる｣
｢おいらさ、嵐が好きだ｣
｢智を見てたらわかるよ｣
｢でもさ、おいらは名前が大好きだ｣
その言葉と同時に気づけば
わたしは智の腕の中にいた
｢っ智…？｣
｢結婚しよっか｣
｢はい…｣
その日見た君の涙は
(今までで一番綺麗だった)
08.12.27 end
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