閑話1
〜とりあえずお知らせ〜
表現を描写するという行為でリアルさを追求してしまうのを避けたいので、音声だけでお送りします。
しかも時間軸に沿ってんのか沿ってないのかよくわかんないので、リオンがそれほど尖ってなかったりします。あくまでノリ(?)で読んでやってください。










「うげッ…!」

「……いたな」

『いたわね』

「もう、サイアク……」

「仕方ないぞルーティ。どんなに綺麗な家や建物だろうと一匹はしつこく潜んでいるというからな」

「そんなのってアリ?バ〇サン焚いたら殲滅できるんじゃないの?」

『向こうも時と共にこちらの科学技術に合わせて進化してるらしいですよ。だから免疫が強くて効かなかったりとか』

「日々人類はヤツらとの戦いというわけか……」

「歴史だけなら人類より遥かに長いからな。しかも世界には約3700種もいるっていうし、恐竜が絶滅したあの氷河期さえ乗り越えて来たんだから、そう簡単には滅びないだろ。いっそあの青ワカメでも炙ってやろうか」

「シェイド?」

「何でもない、独り言。ってか、どうしたフィリア?」

「わ、私、アレだけはダメなんです……小さいのなら神の慈悲で見逃せるんですが、あれくらいの大きさだと……」

「あんなのに慈悲かけてどうすんのよ」



かさかさっ



「っ、いやぁぁぁぁぁァァァッ!!」

『お、落ち着けフィリア!ヤツはまだ8m向こうの壁の中腹じゃ!!』

『だけど、このままだといつこっちに来るかわかりませんよ?』

『単純そうに見えて実に複雑な思考回路をしてそうな動きを見せるくせにそうでもないものね』

「どっちよ」

「んじゃ、本日の俺らの安眠と、固まっちまってるフィリアの心の安息のために一仕事しますか」

「で、誰が殺るんだ?」

「「「「………」」」」

「フィリア、は論外ね」

「でもやっぱ、誰しも進んでは近付きたくはないよな……」

「そういえば、」

「どしたのマリー??」

「どこかの地方では甘辛く味付けして食べるらしいな」

「「「(マリーはダメだ……!!)」」」

「いや、それイナゴ。食用のバッタ。な?」

「……残るはアタシとアンタとシェイドね」

『わしらは動けんからのぉ』

「いいわね、ソーディアンは。あーあ、アタシもやりたくないわ……」

「一人だけ逃げるなど許さないからな」

「誰もそんなコト言ってないでしょうが!……で、誰が逝くのよ?」

『(逝くって……)え、っと、いっそジャンケンでいいんじゃないですか?』

「ええっ!?それナシ!!」

「いいじゃない。公平で」

「いや、俺にとっては激しく不公平なんだわ」

「ゴチャゴチャうるさい!さっきからヤツが徐々に距離を詰めてるんだぞ!」

「「いつの間に!?」」

「ついさっきだ。天井を伝って地味に接近し続けているな」

『何か目的があるのかしら……』

『ア、アトワイト?たぶん意図はないと思うんだけど?』



かさ、かさかさ



「い……っイヤャァァァぁぁぁッ!!」

「また進んだな。後4、5mってとこか?」

「フィリアも嫌なら見なきゃいいのに……」

「いや、ああいう状況って何だか目が離せないんだって。何つーの?一種の怖い物見たさってヤツ?」



かさっ



「来たな……!」



ちゃきッ



「マリー、ザルは構えるな!捕獲の意思は捨ててくれ!!」

「もう、時間がないわ!シェイド、とっとと根性据えなさいよ!!」



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