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ふわふわとしていた意識がパッと霧散し、気がつくと緑に囲まれた森に一人で立っていた。
「あれ、ここ……」
どこか見覚えのある風景、そして雰囲気。
「……まさかここに戻されるとはな」
そこは始まりの場所で、シェイドが眠りについた場所で、そして再び歩き出した場所。
「世界も粋な事してくれるじゃん」
ふと、自分が何かを握り締めている事に気付き、そっと手を開く。
そしてそこにあるものを見て、シェイドは顔を綻ばせた。
「……お前も、帰って来てるんだろ?」
淡い海の輝きを放つその宝石を大切にポケットにしまいこむ。
「よし、探しに行くか!」
もう一度、この場所から歩き始めた。
時を同じくして巻き戻った世界では、一人の少年が緑に覆われた遺跡の巨大な木の根元で、『未来に出会った過去の仲間』と『初めての再会』を果たしていた。
「カイル……、っ」
「……リ、アラ……?」
その木の裏に、黒衣の少年の姿を見つけるのは、それから数分後の事。
さあ、君と共に生きよう。
この世界を。
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