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『シェイド……』
「シャル……なんかさ、もうかなりキツいかも」
口を開けば弱音しか出てこない。でも、誰かに話さずにはいられなかった。
『皆に……坊ちゃんにだけでも話したらどうですか?今のままじゃシェイド、壊れちゃいますよ……!』
「話して、受け入れてもらえなかったら?気味が悪いと嫌悪の目で見られたら?そっちの方が、耐えられない」
だから俺は、千年前だってハロルドとカーレル、シャルティエ以外には話せなかった。
拒絶が怖かったから。
『シェイドは、坊ちゃんの事信じてないんですか!?』
「信じてるに決まってる。だから……余計に今の関係を崩したくない」
特にリオンには深入り出来ない。
運命の日は、そう遠くない未来に、必ずやってくるのだから。
『………』
「ごめんな。心配してくれてるのに」
『いえ、僕も……シェイドの気持ちを考えずに………』
昔からの付き合いだからか、気まずい雰囲気をなくす方法を、お互いが心得てる。
そのまま、静かに時間だけが過ぎていった。
そうして俺は戻ってきたリオン達から、グレバムが運搬船を襲ってレンズを奪い、それでモンスター軍団を作ろうとしていることを聞く。
物語は、終焉の時へと止まることなく綴られてゆく。
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