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集合























『…っお待たせ!』


時計台にもたれてる総悟に駆け寄る






「遅ェ、本当トロいでさァ」

携帯を仕舞いながら喋りかける






『ごめんごめん』

「俺の約束で遅刻たァ…何してたんでィ」

『何、してたって…』



確か朝、少しだけ寝坊しちゃって…それから……












……あれ?





それからどうしたんだっけ?

家を出たのは覚えてるけど…それから…




『……』

「どーせ寝坊だろィ?」

『それも…あるんだけど…』






なんで思い出せないの?

何があった?
むしろ、“何かあったっけ?”







「おい」

頭の中が真っ白になりそうな時、ゲンコツが飛んできた



『いだっ…何すんの!』

「そんなん、もうどーでもいいからさっさと行きやすよ」

『どーでもいいって…どこへ?』

「雛古、ずっと行きたいってたろィ」

『行きたい?』



ゲンコツでズキズキと痛む頭を押さえながら総悟を見る









「昨日も行きてェ行きてェ叫んでたろィ」

『…昨日、も?』

「覚えてねーんですかィ?」





何、言ってたっけ?


あれ?


『ごめん…わかんないや』

「……ハァ」


行きたい所も、昨日の事も思い出せない




「今日の雛古、変ですぜ」

『…ごめん』

「謝るな」

『…ごめ「遊園地」え?』

「新しく出来た遊園地、行きたいってたろィ?」

『………あ』








“ねぇ総悟!”

“なんでィ、俺ァ眠ぃ…”

“コレ見て!”

“…遊園地?”

“新しく出来たんだって!行きたいなぁ…”









『思い出した』

「遅ェ、本当トロ、大トロでィ」

『魚みたいだからやめて』




私たちは駅に向かって歩き出した


 

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