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B



「…帰った……」




そう言うと少し胸ぐらを握ってた力が弱まった



……はっきり言って俺はこいつが嫌いだ



なんやかんや玉緒と仲良くしてるし

たまに玉緒のバイト先に行くと玉緒と一緒にしゃべってるし
そう思ってると


「お前…今あいつがどんな気持ちかしってんのかよ」



とか聞いてきやがった



あいつの気持ち……?

あいつって玉緒のことか?




ならお前は知ってんのかよ



「…知らねぇよ」


胸ぐらに掴んでいた手が離された


その瞬間




ドカッ



「っ」



殴られた


しかもグーで



すぐに殴り返してやろうかと思って立った瞬間多串くんが俺に叫んだ




「あいつストーカーにあってんだぞ」


 


「………は?」



ストーカー?


そんなの聞いたことねぇよ



なんだよストーカーって



「あいつはお前にバレるの嫌でしゃべってなかっただろうけどな…



あいつ殺されかけたんだぞ」



心配かけたくなかった?

ふざけんな…



そんなこと1人で背負ってる方が心配するに決まってんだろ



「犯人は捕まって牢獄に入れられてた」




は?犯人捕まってンの?




「なら心配ねぇじゃねぇか」


「…脱獄したんだよ」

「脱……獄?」

「オマケに犯人は捕まるときに玉緒に“待ってて”って言葉残してんだよ…」





「おいおい…冗談ですかコノヤロー」






そう言って俺は走った



そしたら途中パトカーで多串くんが来て「乗れ」って言ってきた





パトカーで走って10分ぐらいたった



あいつのアパートが見えてきた

…電気ついてねぇ





どういうことだ…

まだ帰って来てねぇのか?



そのとき多串くんが

「俺は駅の方まで走っから万事屋はあいつン家行ってみろ!」




そう言われて俺は一目散に玉緒の家に向かった

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あきゅろす。
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