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第11話 マヨ菌


「おはよう柑名ちゃん」

「柑名ー!」

『!神楽、に妙ちゃん


おはよう』

「昨日大丈夫だったアルか?」

『っ!!』





昨日ってトシと保健室行ったことだよね



そうだ、私トシとキスしてたんだ…


そのことを思い出して思わず顔が真っ赤になる




その時

「昨日なんかあったんですかィ?」








ピタッと体が止まって動けない

後ろから久しぶりに聞いた声






「神楽ちゃんがパスして腰抜かしちゃったのよ」

「へー」



どうでもよさそうな返事






「で、柑名どうしたんでィ」

『あ、や…』

「マヨ菌移らなかったアルか?」

「…マヨ、菌?」




気のせいか、総悟の声が低くなった




「柑名立てなくなって…」








いやだ



その先は言わないで



「マヨにおぶられて保健室行ったっきり帰ってこなかったネ」








『いっ!!』



思いっきり総悟に手首を握られて教室を出る



「……」

『痛いっ…離して!』

「……」

『っ…』




力を緩めることなく前へと進んでいく


そうしてついた場所




「…ちっ」




屋上は鍵がかかっていた

開かなくて余計機嫌が悪くなった総悟






『っ!!』



――――――ガンッ

腕を離されて勢いに耐えきれずに私は壁にぶつかった






『いた…』





顔をあげるとそこには冷たい顔と低い声


「昨日保健室で何してた」








こんなの、総悟じゃないよ






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あきゅろす。
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