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それを聞いてたらしいボスが、突然口を開く。
「つまり、俺達に『英雄』をやれって事か?」
「それは君らの自由さ、無理強いはしない主義なのでね。 好き勝手にあっちで生きて、気が向いたら何かすれば良い」
爺さんがそう説明すると、俺も含めてみんな納得したような顔をした。
そんな俺らの様子を見てから爺さんはさらに続ける。
「君らには敢えて、魔力を渡さない事にする。 今のその力を魔法だと称してしまえば、あちらでは通用するからな」
「そんなにすごいかしら……」
ルッスーリアが呟くと他の奴らも頷いた。
俺もそう思ったから頷くと、見てたのか爺さんが口を開く。
「もしかすると、あちらの魔法よりもすごいかもしれない。 特に幻術は、質が高ければ高いほど尊敬されるだろうな」
「っ!」
それを聞き、俺らはらしくもなく息を呑んだ。
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