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 目を覚ましたら、真っ白だった。
ふざけてるわけじゃなく、ガチで。
天井は無くて、同じように床や壁も無い。
だって境目とかねーもん。
真っ白い中に俺と、俺の知ってる奴らだけが浮かんでる。

「何ですか此処ー」
「夢じゃないわねぇ」

まだカエルじゃなくてリンゴを被っているフランに、わざわざ自分の頬をつねって確認するルッスーリア。

「一体何が……」
「どこだ此処はぁ゙!」

やけに落ち着いているレヴィに、いつもと何も変わらないスクアーロ。
そして向きを変えれば、こっちも普段と全く変わらない

「……」

俺等のボス。

つうか何でいるのがマーモンじゃなくてあいつなんだよ、ありえねー。

そんな事を考えていた俺は、不意にルッスーリアから声をかけられる。

「ベルちゃん、何が起きてるか予想できる?」
「無理に決まってんじゃん、何で俺に聞くわけ? つうか夢じゃないなら幻覚の可能性は?」

そう言って俺はフランに目を向けた。
幻覚と聞こえた時点で気にしてたのか、あいつは普通に口を開く。

「0に等しいですねー、こんな空間は作れませんよー……師匠が作ったらもっと禍々しいですしー」
「誰もあいつが作ったとは言ってないし」
「あれ? そうでしたかー、すみませーん」

聞き慣れたはずの間延びした声にイラッとした俺は、気が付けばあいつにナイフを投げつけていた。

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