R-18部屋(文章)
Forever(レクアズ)
それは、ある日の夜のこと。
「――先に寝てても、良かったんだよ?」
風呂上がりのレックスは、そうアズリアに声をかけた。
……あの剣を巡る一件から既に数か月が経つ。事件の中で彼女の弟――イスラは記憶を無くし、彼の世話をするという理由からアズリアもまた、この島に残ったのだ。
今では何事も無かったかの様に、3人は島の住人達と一緒に平和な日々を過ごしている。
「……お前にな、“おやすみ”を言いたかったんだ」
アズリアはそう言ってふわりと微笑む。
「……そっか」
そんな彼女をレックスはそっと抱き寄せた。
――ちなみに、イスラは別部屋にて一人で寝ている。
新生活を始める際、部屋割りを決める時に『僕はここでいいよ!仲のいいふたりを邪魔しないようにね』と笑顔で言ったのだ。
すぐさまアズリアが『待て、イスラ!わ、私とこいつは、そ…そんな関係では…ッ!!』と真っ赤になりつつ言っていたのだが、誰も彼女の言い分を聞く人物は居なかった。
それどころか島の住人達も面白がって、レックスとアズリアをくっつけたがるのだ。
で、結局二人は就寝を供にしていた。しかも同じ寝床――つまり、ダブルベッドで。
当然、そういう関係な2人であるからして、いわゆる男女の関係というやつでもある。それも、1度や2度では無い。
そしてそれは、今晩の様に一方がベッドに入るのを、もう一方が寝ずに待っている時なのだ―――
「アズリアが欲しいよ」
レックスが言った。柔らかくて優しくて、でもはっきりとした声で。その言葉に、言われた彼女の方は一気に耳まで赤くなる。
抱きしめられるままだった体を、少しだけ自分から彼にもたれかかる様にして。
「…いい?」
それでも律儀に確認してくる、その表情はきっと苦笑しているのだろう。
恥ずかしくてとても顔を上げられない。代わりに、こくりと頷いてみせた。
それと同時にゆっくりとベッドへと横たえられる。
目に映ったのは、窓から差し込む月明かりと優しいレックスの目だった。
そっと口唇が重ねられる。一度離して、もう一度。また離して、さらに口付ける。
「ん……んぅ…ッ……ふ……ぁん……」
だんだんと深くなっていき、濡れた音が響き始める。レックスが強く舌を絡めると、びくん、と反応が返ってきた。
アズリアは少しだけ怯えつつも、反応を返してくる。それがとても嬉しく、愛しい。
「…‥はぁ……っ」
深く味わい、ゆっくりと唇を離すと、どちらのものとも分からない唾液が糸を引いた。
アズリアは瞳を潤ませ顔を赤くして、既にイッた後の様な表情をしている。
そんな彼女にふわりと笑いかけ、彼女が身につけていた薄手のシャツ(男物だ、つまりアズリアはレックスのシャツを着ていたのだ)を脱がしてやった。
ちなみにシャツの下は、上も下も全く下着は付けていない。
現れたひかえめな膨らみを2つとも手中に収め、そっと揉みしだく。
「……っ……ぁん、……ん……」
微かにアズリアの声が上がる。
レックスはその声を聴きながら、首筋、鎖骨、胸元と口付けを落とし、痕を残していく。
胸を通り過ぎ、お腹、太股、そして秘所へと――
「……ひゃうぅ!!」
既にそこから溢れだしていた愛液をぺろりと舐め上げた。それに反応し、彼女の身体がびくりと震える。
「…ひゃん、…ゃぁっ、はぅっ!!」
秘所に舌を差し入れ、くちゅくちゅと出し入れする。溢れ出る愛液を舐め、すすり上げた。
「……はぁ……っ、はあ……ぁ……。れ、レックス……っ」
レックスは体を戻し、アズリアの顔を覗き込んだ。もう大分、息が上がっているらしい。
それを確認すると、体はそのままで今度は彼女の秘所に、つぷり、と指を差し入れた。
「……っう!?」
苦しそうな声を上げたものの、とろとろになっていたアズリアのそこはレックスの指を難なく呑み込んでいく。
指を動かし中を掻き回すと、濡れた音と彼女の声が響いた。
「……ぁあ…っ、……はぁ…ん……」
「……アズリア、気持ちいい?」
レックスはそう言うと、埋めていた指をゆっくりと動かす。
くちゅ、くちゅん……という濡れた音が辺りに響いた。
「……や…‥っ!」
その音に更に恥ずかしくなったのかアズリアは一層高い声を上げ、それと同時に中がひくひくと動き、彼の指を締め付けた。
「……そろそろかな……」
ぽつりとレックスが呟き指の動きを速めていく。
中を掻き回しつつ、彼女の形の良い乳房に吸い付いた。
「……あぁっ!……や、あっ……んっ!!っ、ぁ……っ」
アズリアの嬌声が響いて―――
「……イッていいよ、アズリア……。もっと、もっと感じて……」
胸の先端を口内で転がし、指で内側を激しくこすり上げる。
「……ぅぁ……あっ、……ああああんっ!!」
ひときわ高い声を上げ、アズリアは絶頂を迎えた。
びくびくと痙攣する細い躰を、レックスはぎゅっと抱きしめる。
ゆっくりと引き抜いた指は、彼女の愛液でぐっしょりと濡れていた。
「イッちゃったね、アズリア……気持ちよかった?」
まだ絶頂の余韻に浸り、肩で息をする彼女の髪を撫でながらレックスは問う。
こくん…とアズリアは顔を真っ赤にし、目を閉じたままで頷いた。
「……もう、挿れてもいいかな……?正直、俺ももう限界だよ……」
彼女をきゅっと抱きしめ、耳元で囁いた。アズリアは真っ赤になりながらも健気に頷く。
それを見届けて、彼女の身体をゆっくりと横たえ、その上に覆い被さった。
彼女の蕾は今か今かと取り込む動きをしている。そこに自分自身をあてがい、ゆっくりと身体を沈めていく。
「……ぁ、ああ……んぁ……」
途端に上がる、甘い声。
中は先程絶頂を迎えたせいもあってかひどく熱い。正直、すぐにでも達してしまいそうだ。
それをぐっと押さえこみ、そっと声をかける。
「…‥っ、……全部、挿入ったよ……」
アズリアはうっすらと瞼を開けた。身体は辛いだろうに、ふわりと微笑んでみせる。
そんな彼女を、レックスは心の底から愛しく想った。
今に至まで辛い事や悲しい事も沢山あったけど、それも全て彼女と結ばれるまでの試練だったのだ、そんなふうに今となっては思う。
「……動いても、大丈夫?」
髪を撫でながら問う。言葉での返事が返ってくることは無かったが、細い腕が伸びて彼の首に抱きついた。
それは、アズリアなりのOKのサイン。
「ふ……ぁん……んぅ……」
レックスはゆっくりと腰を揺らし始める。小刻みに動かす度、同じタイミングでアズリアから嬌声が上がった。
ぐちゅぐちゅという秘所の濡れた音と彼女の声、そして自分の息使いが薄暗い部屋に響く。
「……あ、アズリア……アズリアっ……」
挿入を繰り返しながら彼女の名を呼ぶ。以前『最中に名前を呼ばれると安心する』と言っていたから。
そして、それは自分も同じで。
「……んぅ…‥くぅん……レ、ックス……レックス…‥ふ……ぁ、あぁんっ」
ちゃんと、ここにいるよ。そう言っている様に感じる。
ずっと、ずっと一緒にいるよ。
―――もう、2度と離れたくない。
レックスの腰の動きが早くなっていき、それにアズリアが泣くような声を上げる。
お互いに限界が近いらしい。
「‥…ぅあ、ぁんっ……レックス、…‥レックス、わ、た……し、もぅ……っ…‥」
「……ん、…アズリア‥…大好き…っ、愛してる、よ……」
どくんっ、と彼女の最奥を突く。
「……ぁ、あぁ、あああああんっ!!」
ひときわ高い声が上がり、アズリアの身体が弓なりに沿う。
その瞬間にきゅうっ、と内部も締まり、レックス自身をきつくきつく締め上げた。
「…‥…は…‥っ……」
その心地よさに彼も達し、アズリアの胎内へと注ぎ込む。
ありったけの愛を込めた、白濁を。
全て出し尽くしてからゆっくりと引き抜く。
ぐちゅ、と濡れた音がして、収まりきれなかった精液がとろとろと溢れていた。
「……ありがとう、アズリア……。大好きだよ……」
家も軍も捨て、自分の愛を受け入れてくれた彼女。
こんな細い身体で今まで一人で頑張って来たのだろう。
もう一度抱きしめて、深く深く口付けた。
この島にて再開したのは、偶然ではなく必然だったのだろう。
誰よりも愛しい人―――
様々な障害を乗り越えて結ばれたふたりの、これからは。
(幸せで、ありますように)
そう願うのはふたりとも同じで、でも。
(君がいるだけで、俺は)
(貴方がいるだけで、私は)
…幸せなんだ。
そう想うのも、ふたりとも同じなのだった―――
END.
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