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マルコ×連載ヒロイン マルコは過保護(サッチ視点)
夕飯の準備が終わって甲板へ出たら、不死鳥が菜真絵ちゃんに悪戯をしていた。

二人が見える位置で犬達と戯れていたエースとハルタに声をかける。

「よぉ、マルコは何やってんだ?あれ。」

「ああ、サッチ。マルコ可笑しいよね。なんか、菜真絵が不死鳥触りたいって言ったらしくて、暫く自由にさせてたみたいなんだけど、菜真絵寝ちゃったらしくて。」

ハルタが愉しそうに経緯を教えてくれた。

「で、“ああ”なってるのか。」

不死鳥が菜真絵ちゃんを抱き込み、髪の毛を啄んだり、頬擦りしたり、あの身長と童顔の割に大きな胸に顔を埋(うず)めたりしている。

あれ、普通に見れば鳥が飼い主にじゃれてるだけだけど、マルコなんだよな……。

マルコと菜真絵ちゃんの公然イチャイチャに慣れたクルーたちは見て見ぬ振りをするのが上手くなったと思う。

「マルコが不死鳥姿なだけマシじゃねぇ?」

人の姿だったらヤバいだろ?と笑うエース。
犬達も菜真絵が不死鳥のマルコと居る時はちょっかいを出さなくなっていた。

(前に嫉妬に狂う不死鳥に追いかけまわされてたしな…トラウマになってんだろ。)

「でも、数年前のマルコから今の姿は考えられなかったよね。」

「だな。家族を大事にしてるのは変わらねぇが、いつも俺達と一線引いて、戦い方も無茶ばかりしてたしな。」

「そんなに今と違うのか?俺が会った頃はもう菜真絵に惚れてて、菜真絵のいないところで俺は滅茶苦茶牽制されたぜ?」

苦笑いするエースにハルタも笑う。

「あっ、菜真絵起きたみたい。」

ハルタの声に促されて二人を見てみると、胸元にある不死鳥の頭に驚いて抜け出そうと必死になっていた。

だが、マルコがそうそう離すはずもない。不死鳥から人へ戻って、後ろからがっちりと菜真絵ちゃんをホールドし、悪い顔をしながら何か囁く。
すると見る見るうちに彼女の顔が真っ赤に染まり大人しくなった。

「うちの長男は何してるのかねぇ。」

三人で観察してたところにイゾウもやってきて、フゥ〜っと煙管で煙草を飲み、くつくつと笑っている。

「昨日まで菜真絵居なかったし、今日はずっと離さないんじゃない?」

「オヤジもマルコの反応を面白がって、態と菜真絵をお遣いに出すからねぇ。」

「マルコって本当に菜真絵大好きだよな。」

三者三様、悪い笑みを浮かべる兄弟たち。
俺達の話が聴こえるはずはないのに、菜真絵を隠すようにくるりとこちらに背を向けるマルコ。

「過保護だよな。」

「過保護だな。」

「過保護だねぇ。」

「うん。すごく過保護。」

「…俺、女だとしてもマルコの相手だけは絶対ぇ成りたくねぇ!」

顰めっ面をして言うエースに三人で大笑いした。

「まぁ、ぜいぜい菜真絵に捨てられねぇよう祈ってやろうぜ!」

(難多き兄弟に幸あれ!ってな。)




後日、難癖をつけて俺だけマルコに蹴り飛ばされた。

(昔より俺への当たり強くなってねぇ?)


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橘様

リクエストありがとうございます!
マルコと連載ヒロインのラブ話をヒロイン以外の視点で、いかがでしたでしょうか?あまりラブしてなくてすみません。気に入っていただけたら幸いです。

サッチ視点にしましたが、傍にいるとマルコに蹴られるので、あまりラブラブしているところを書けませんでした。マルコ視点にするとマルコの煩悩がダダ漏れでw

これからも精進致しますので、今後もよろしくお願いします。

瑛冬


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あきゅろす。
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