赤色の魔法2(学パロ)※ 触れた唇はとても柔らかくて、初めて知った感触にオレはとてもおののいた。 最初は少し触れるだけにするつもりだったのに、とても気持ちよくて、なんだかまるごと、全部欲しくなってきた。 人間ってゴウヨク。 もう、起きたらどうしようとか、軽蔑されたらこの世の終わりだとかそんなことは吹き飛んだ。 一旦離して顔を見た。まだ頬は赤色く染まったままだ。そんな赤に引き寄せられて、オレは再びソイツに口づけたんだ。 少しだけ触れたあと、啄むように何度も口づけた。何度も何度も口づけているうちに、ソイツは息が苦しくなったのか、微睡んでううんと声を出し顔の向きを変えようとした。 逃げると追いかけたくなるってこういうことか。オレは離してなるものかとソイツの口に思い切り吸い付いた。 すると、ハと目を覚ましたソイツは滅茶苦茶抵抗してきた。オレは、抵抗すればする程ソイツとの口づけを深くしてやった。歯列をなぞり、無理やりこじ開けて舌を突っ込むとその温度が妙に生々しくて、興奮した。 逃げ惑う舌を更に追いかけ絡め取ると「んっ」と声をあげる金髪。まだ変声期前のボーイソプラノが鼓膜を刺激した。 口を離すとき、わざとらしくちゅと音を立ててやった。 「なに、するんだってばよ……。」 酸欠で顔を赤くするソイツ。碧眼の双眸に睨まれれば、まだ残る熱がふるりと疼く。 「テメェはオレに惚れるから。」 いつの間にか太陽は沈み、薄暗くなったその部屋にはもう残された赤はなかった。 唐突な宣言に固まる金髪。 オレだって今決めた。 しかし、ゆるぎない言葉だ。 それはきっと、赤い魔法が解けるのは、きっとまだ先の話だからだろう。 とかせるつもりは、毛頭ないが。 fin. [*前へ][次へ#] [戻る] |