趣味(サイとサクラでサイナル) 最近趣味が変わったみたいだ。 「何描いてんの。」 「ん。」 以前使わなかったような色の絵の具が増えたし、描く絵も抽象画ばかりではなくなった。 「それ、ナルト?」 「ああ。」 抽象画を全く描かなくなったわけでもないけれど、やはり色使いやタッチが違う。他にも風景画や、今まで全く描いたことがなかった人物画も描くようになった。特に彼が。 「すごい、楽しそう。」 「そうだね。彼は描いていて飽きないよ。」 彼はそう、飽きないんだ。何度描いても同じにならない。どれも同じなのに、どれも違うモノを携えている。 「飽きない、か。そうね。なんとなく分かる気がするわ。」 「……。」 これだけ同じモノを描き続けたことはなかった。彼は、いくら描いても描き足りない。描ききれやしないんだ。 「ナルトは型にはまるようなヤツじゃないから。」 どうやらボクは、趣味が変わったみたいだ。 「そうだね。」 色にジャンルに、好きなタイプが。 「そんなナルトがボクは好きだな。」 「!?」 人って変わるものなんだね。 fin. ‐‐‐‐‐ (紛らわしいこと言うの止めなさい!) (なんのこと?) [*前へ][次へ#] [戻る] |