星の瞬く夜には
たとえ見えなくとも、その存在はあると知って。
「今日は月がないってば。」
「ああ。」
キラキラと夜空に瞬く星はあるのだけれど、いつもは辺りを明るく照らすまあるいお月さまは今、ない。
「こんなに晴れてるのにどうしてないんだってばね。」
「新月だからだろ。」
「しんげつ?」
耳慣れない言葉に小首をかしげるナルト。そんなナルトの無知さっぷりにサスケは小さく溜め息をつき、新月とはなんぞやとを説明した。
しかし、サスケがいくら分かりやすく噛み砕いた言い回しをしても、ナルトにとってはちんぷんかんぷんで脳内にとどまることはなかった。けれども、
「つまりさ、見えないってだけなんだろ。」
そこに確かに存在しているのだと言うことだけはハッキリと、分かった。
fin.
‐‐‐‐‐
星の瞬く夜に見えるは、
太陽に照らされぬ月の裏側。
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