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大人のくせに
俺らが向かったのは大広間。既にヴォルとルシウスは来ていて、走ってきた俺とリドルに驚いた顔を向ける。



「なんだ。随分と遅かった―――‥、リドルお前、顔赤くないか?」

「…………うるさい」



リドルはヴォルを睨むと、俺の方を向いて、走っているうちにズレてしまった三角帽を直してくれた。(近くで見ると、リドルの顔は確かに赤かった)



「それでは、ダイアゴン横丁に向かいましょうか」

「おう!……って、何で行くんだ?」



煙突飛行か?暖炉から暖炉に移動出来るって、便利だよな。流石魔法界だな。
………これって、魔法省が見張ってるんじゃ無かったか…?え、闇の帝王が使って大丈夫か?

と言うか、俺…間違ってノクターン横丁とかにつきそうだ…。



なんていろいろと考えていたら、不意にヴォルに手を引かれた。



「姿あらわしで行く。セイラは私とだ。……ルシウスはまだ姿あらわしを習っていなかったか?」

「はい」

「なら、リドルと行け。姿あらわしをしたら、お前はすぐに日記に戻れよ」

「分かってるって」



リドルはルッシーの隣に移動する。そしてヴォルは、ギュッと俺を抱き締めた………あぁあ!?え、ちょっ…何!!?

体が暑い、顔が赤くなるのが自分で分かる。あーもうっ、恥ずかしい!!



「しっかり捕まっていろ。"ばらける"ぞ」

「ヴォ、ヴォルが失敗するわけ無いだろ!」



そうは言っても、ヴォルだって人間だ。失敗するかもしれない。
少し恐怖心があり、一応ギュッとヴォルに掴まった…が、何故かヴォルは身動き一つしない。………行くんじゃ無いのか?



(い、今の発言無自覚か!?なんてたちが悪い!)

「………ヴォル、行かないのか?」

「あっ、ああ!行くぞ!」



バチンと音がして、2人は姿あらわしをした。先程から2人を見ていたリドルとルシウスは――‥、



「………我が君、顔真っ赤でしたね」

「………そうだね」



2人は有り得ないものを見た、と言う顔で2人がいた場所を見ていた。






大人のくせに
(ヴォルのあんな表情、)
(初めて見たよ)

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