空を見上げて 標的18 その3 数十分後…。 結果からいうと、勝てました。 「…マーモンが負けたとこ初めて見たかも」 呆気にとられているベルと、悔しがっているマーモンにドヤ顔をする。 とはいえ、マーモンがスピードタイプだったら負けていた。 私はゆっくり攻めていくタイプなので、序盤はマーモン優勢だったが最終的には勝った…ということだ。 「…約束したからね。聞きたいことはなんだい?」 『来訪者についての情報とその情報の入手ルートかな』 何処までヴァリアーが知っているのか、そこが気になる。 それによって今後の行動にも関わってくるしね。 「…異世界からの来た者。だから、来訪者って聞いている。これについては君の個人情報を知った後、スクアーロから聞いた」 「けど、スクアーロはボスから聞いたとか言ってたけどな」 スクアーロとXANXUS…。 どっちか、もしくは両方が伝達者か。 『…ちなみに私の個人情報って』 「桐谷 柚。2月29日生まれの15歳、高校一年。身長は148pで体重はよんjyu―――」 『分かった!それ以上はストップ!!』 「……」 「んなこと言ったってヴァリアーは全員知ってるんだぜ?」 ウシシ…。 と笑いながら、つい立ち上がってしまった私の肩を叩く手を払う。 そんな気もしてたし、マーモンが黙ってくれたから良いけどさ…。 筋肉のせいで変に体重あるからなー…。 その辺は凄く気にするお年頃なんです。 『…けどその情報はどこから?』 「ボンゴレの調査団から。なんでも、あの黄色いおしゃぶりのアルコバレーノが情報提供者らしいよ」 リボーンが…。 やっぱりもう調べられてるんだ。 情報の出所に納得しながら苦笑いしかできない。 私、こっちに来てから体重測った覚えないんだよね…。 Θ ホテルのベランダから並盛町の夜景をみる。 こういう時間が一番落ち着くんだよね。 少し伸びをして深呼吸をする。 勝つとも決まってない…けど、山本が勝たないと進まない。 2日前ので見ている限りだと、持ち前の運動神経で初めたばかりの初心者には到底見えなかった。 かといい、今日は実践…剣道とは動きが違う。 あの時にもっと言っておけばよかった…!! 一人頭を抱え込んでいると、ドコからともなく歌声が聞こえてくる。 [*前へ][次へ#] [戻る] |