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空を見上げて
標的18 その2

……それに、自分で自分を守れない奴に何が出来るというのだろう。

あのあと、寝るときに精神世界に行こうと試みたが結果気が付いたら朝になっていた。

何となくは分かってはいたが、まだ分かっていない3人の伝達者についての情報もほしかったのが本音だ。


『…どうしたらいいの』


思わず呟いてしまった言葉は反響して凄く耳に残った。


Θ


髪の毛を拭きながら部屋へと戻ろうとしたら、不意に視線を感じ立ち止まる。


『何か用?』

「これから暇だろ?ボクとゲームをしないかい??」


回り込んできて、私の顔の高さをフワフワと浮くマーモン。


『どんなゲーム?』

「それは君が決めたらいいさ。但し、負けた方が“情報”を話すのが条件でね」


…“情報”か。

もし私が負けたら原作のことを教えることになる。

勝てる望みは無いことはないが…。


『分かった。チェスでいい?』


今は立ち止まるなら少しでも“情報”が欲しい。


「いいよ。…けど、なんでまた」


不思議そうに聞いてくるマーモンにニヤリとしながら答える。


『なんでって、勝率が少しでも高いのを選んだ結果』


たしかに、ヨーロッパのほうにいた人に勝負を申し込むのは無謀かも知れないが、私だってチェスは得意だ。

さらには、高校からは毎日のようにしているから衰えたということはない。


「あっ、マーモンと来訪者ちゃんじゃん」

近くの部屋に移動するとナイフでダーツをしていたベルがこちらを向く。


「ベルかい。ちょうどいい、見ていくかい?」

「何か知らないけど暇つぶしに見る」

『暇つぶしならお引き取りください』

「ウシシ…王子に指図するなっーの」

『んな、横暴だから堕王子とか王子(仮)とか言われるんだよ』

「お前以外に言われたこと無いから安心しろ」


それにしても、私にはナイフを投げてこない。

マーモンも幻覚を使ったら情報ぐらい簡単だろうに。

あと粘写とか。

って、そうだった。

骸が来訪者には幻覚が効かないみたいなこと言ってたな。

だから、さっきもタオルが無かった……もしかしなくても、幻覚のタオルを渡されていたってことか。


「へぇー、マーモンとチェス。来訪者ちゃん負け決定じゃね?」

『…そうかな?』


マーモンから内容を聞いたベルはニヤニヤしながら言ってくるが、軽く受け流す。


「それじゃ、お手合わせ願おうか」





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