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空を見上げて
標的17 その3

3人…?

全然検討がつかない。

というか、もう半分会っているんだ。


「僕からは言いませんよ。気が向いたら言ってくれるでしょうね。…さて、本題に入りましょうか」


そう言うと、少し微笑んでいた骸の顔が真剣なものに変わる。


「“来訪者”なんですが、原作に入るタイミングはバラバラです。ある人は沢田 綱吉がアルコバレーノと会う日、ある人は至門中学と共に編入してくる人もいました。そして今の所一番原作に近かった人は代理戦終了までの人です」


代理戦終了ってほぼ終わり…。


『反対になんで終わらなかったの?』

「詳しい事は言えないんですが、チェッカーフェイスを殺されてしまい、7B(トゥリニセッテ)の均等を壊してしまったからだと思われます。つまりは“来訪者”はいかに落ちている違いを見つけ、原作通りに導けるかにかかっているのです。因みに一回終えたらループが終わるってのを聞いたことがあります」


…責任重大だね。

話を聞いている限りじゃ簡単そうに聞こえるが、実際そうではないだろう。

……ただでさえ、自分の身さえ守れない私に出来るかは分からない。

けど、骸や他の伝達者はずっと同じ事を繰り返しているってことだよね。


『…はっきり言って、私にそんな大役が勤まるとは思えない』

「っ…」

『でも、出来る限りの事はしてもがけるだけもがきたい。やらずに見捨てて逃げるとか絶対したくないし。それに辛さを分かることは出来ないけど、手伝うことは出来る』

「………………………ありが、とうごさい…ます…」

『…ちょ、骸!?』


えっと…ティッシュ何処だっけ?

って道場に置いてた記憶無い!!

笑いかけた後に両目から涙を流す骸をみて、一人あたふたしていると、大きく鼻を啜る音がする。


「大丈夫です。…直球に言われるのが久しぶりだったので嬉しかっただけですよ」


そういって笑う骸は年相応の笑顔をしてた。


『…ねぇ、本当に何百歳だよね?』

「…?まぁ、何百回も繰り返しましたからそうなります」


キョトンとして目を丸くした骸をみていると更に、中身が何百歳のお爺さんとは思えなくなる。

けど、恭弥といい骸といい、年相応ぽくてこっちの2人の方が好きだなって思ったのは秘密。




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