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空を見上げて
標的16 その2

夜の雨の中ただ前へと足を出す。

かなり前に傘は閉じ手に持っているから服が結構濡れてきた。

「もう少しで並中だ!」

『了解!!』


前を走る山本の背中に遅れをとらないように必死だが、流石野球部は足早いし持久力もありすぎ…。

ギリギリ間に合うと皆が駆け寄ってきた。


「来た来た!!」

「お前ら遅いんだよ!」

『ゴメン…試合に白熱し過ぎて時間を忘れてた』

「右に同じくなのな!」


獄寺に肩パンされてる山本を見ているとタオルを頭からかけられる。


「そのままじゃ風邪引くよ?」

『ありがとう』


軽く髪の毛を拭いてくれたツナからタオルを受け取り服の上から水分を取る。

その間にツナは未だに口喧嘩している2人を止めに行った了平のフォローにいった。

拭き終わりタオルを絞っているとリボーンが足元に来る。


「山本はどうだった?」

『どうだった?って言われても…。けど、運動神経いいから飲み込みは早いし、予測を軽々越してくれるから教えてて楽しかったよ』

「成る程な。良い気分転換になったならよかったぞ」

『…!?』


そういうことか。

世界一のヒットマンにはバレバレってわけね。


「リボーン、柚ちゃん!戦闘フィールドは屋上だって」

『今そっちに行くー』


リボーンを抱っこして向かうとランボが近づいてきた。


「リボーンズルいぞ!そこ代われ!!」

「……」

「無視するな!!」

『まぁまぁ、リボーンも大人げないよ?』

「俺はまだ赤ん坊だ」

『そっか。なら、ランボは明日一緒にクッキー作ろう?勿論イーピンやフゥ太も誘って。これでチャラね』

「…オレっちガマンするもんね」


いい子だねー。
と頭を撫でると年相応の笑顔を返された。

そうだった、ランボって5歳だよね。

…いつも年相応で居られる所じゃないし。

たまには、思いっきりはっちゃけさせるか。

けど、そのためにもこの戦いをどうにかしないと…。

ツナ達が円陣を組んでいる今も頭のなかはそれで一杯だ。


「ランボ!ちゃんと聞いて…!嫌なら行かなくていいんだぞ」

「十代目…」

「父さんがどんなつもりで決めたか知らないけど、おまえみたいなチビが戦うのはやっぱりおかしいよ…。おまえだって、まだ死にたくないだろ?」

「あららのら、ツナ知らないの?ランボさんは無敵だから死なないよ」

「なぁ!?」


お願いだから…


「じゃーねー」

「ちょ!10年バズーカ撃っちゃだめだからな!!大人ランボに止められてんだ!それでも行くなら、一応これ持ってけ」

「ばっちぃ!いらね!」

「いいから!」


無事に終わりますように。




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あきゅろす。
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