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空を見上げて
標的14 その2


『この組み合わせは…?』

「笹川さん…了平さんが同じクラスで何時話したことがあるんです」


なるほど。

けど、京子の用事って悪いけど嫌な予感しかしない。


「そのお兄ちゃんについてなんだけど…このところボクシング以外のことに夢中みたいなんだけど何か知らない?コロネロ君までどっかに連れて行ってるし…」


ビンゴ…。

小さく首を傾げてるところは流石並中のアイドル。

様になってる。

そういや、コロネロにはまだ会ってないや。


『…知ってるけど、私の口からは言えないな。ツナが詳しく知ってるから聞いてみて』


言ってあげれたら良いんだけど、言うわけにも、ここの流れを変えるわけにもいけない。


「そっか…ありがとう」


そう言い残して帰って行った京子の背中に心の中で謝る。


『さてと、恭弥はまだ終わってないの?』

「はい。朝屋上に行ったら大変なことになってました…。修理代がヤバいです」


……あれだよね。

柱は凹み、2人は血を流しながら戦い続けてるやつだ。

頭を抱えている草壁に苦笑いしながら鞄を置いて私は紙に手をつけた。


Θ


五時間目が終わるチャイムを聞いて、一回ペンをおき、その場で伸びをした。

きりの良いところだったので、悪いなと思いながら正一の生徒手帳を開き住所欄を見る。

…マンションに住んでいるところは変わらないんだね。

スマホを出して検索にかけると今いる並中からは少し離れてて、なおかつ沢田家とは逆方向だ。


「誰かに持って行かせましょうか?」

『いや…風紀委員のことでもないし、自分一人で大丈夫』

「分かりました」


いきなり家に風紀委員が来たらビックリどころではない。

書類の続きをしようとスマホをなおすと、廊下から走っている足音が聞こえてきた。

もちろん、応接室の近くだから音は小さいけど。


「し、失礼します!!」

駆け込んできた風紀委員の顔は青ざめるを通り越して白くなってる。

って、彼同じクラスの高野君だ。


「報告します!見回り中にかつあげ集団を発見。警告したものも無視し、人質をとり我々にトップを連れてこいとのことです」

「人質の安全は?」

「無傷で、今は橋本が見張っております。赤毛で癖毛の少年です。学ランを着ていたので私立中学の生徒だと思われます」


あっ、そうかクラスでバディ組んでるんだった。




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あきゅろす。
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