[携帯モード] [URL送信]

空を見上げて
標的13 その3

確かに落ちているときにツナの声と共に山本の声も聞こえてきたけど、顔近すぎるよ…。

とりあえず、ありがとうは言いたい。

けど、今私が身体動かなくってある意味良かったね。

もし動いてたらで野球少年の顔にもみじがついていただろう。

なんせ免疫がなもので…

あと、磯の香りは家が寿司屋だからだろう。

竹寿司美味しかったな…って現実逃避をしている場合ではない。


「大丈夫か?身体動かねーみたいだけど…」


その言葉に苦笑いするも頬が動きにくい―――って、薬切れてきてる?

試しに口を動かしてみると微かに動いた。


「…“大丈夫、ありがと”らしいぞ」


ツナと共に駆け寄ってきていたリボーンが読唇術で読みとってくれて、無事に伝わる。

ツナ達が安堵のため息をついていると、タイミングを見計らったみたいに殺気が流れてくる。


「それにしても、また奴を見る日が来るとはな…XANXUS」

「ひっ!」


殺気の強さにツナは座り込み山本や獄寺も動けないようだ。

まぁ、こう言っている私も元々動けないが、殺気が肌に思いっきり刺ささり痛い。


「沢田綱吉…」

「!!」

「まさかボス、いきなりアレを…!!」

「オレ達まで殺す気か!?」


アレってコンクリートをも風化させてしまう“憤怒の炎”だよね。

あんなの食らったら跡形もなく消えてしまう。

殺す気というか消す気と言う方が正しいと思うなー。

って呑気に居られるのも“未来(サキ)”を知ってあるからであって、何事にも動じないってわけではない。

今だって凄い怖いし。

「やべーぞ!逃げろ!」

「ええ!?」

「死ね」


あれ…来ないの?

と焦った瞬間、XANXUSの前に刺さるつるはし。

心臓止まったかと思った…。


「待てXANXUS。そこまでだ」

「!!」

「た…助かったの…?」

「あ、あいつは…」

「ここからはオレが取り仕切らせてもらう」


よっ!門外顧問!!

とかマンガ読んでいたときには思ってたけど、今はただ“やっと来た”という安心だけがある。


「と…父さん!!?」

「なっ…。十代目のお父様!!」


ツナと家光さんを交互に見る獄寺に“知らなかったのー?”と目線で言っていると、五月蠅ぇ…と睨みつけられた。

…私口には出してないよね?




[*前へ][次へ#]

3/6ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!