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空を見上げて
標的9 その1

『…ってことが転入してから今日までずっと追いかけられてたんだ』

「俺は柚ちゃんが不良を倒した方が気になるよ…。“ほうきでちょっと叩いただけ”で人は気絶しないよ…!!」


さすがツナ。

コレが君以外ならスルーされてた。

まぁ、少しイラってしたから力任せに叩いたから仕方がないね。

決して“チビ”と言われたことに怒ったわけでは…ない。


「それにしても、風紀委員って…」

『自己中心の2人には何を言ったって無駄だよ…』

「た、確かに…」


頬が引きつるツナ。

私は深い溜め息をついた。

なぜ私がツナの病室で腕章付きの制服で愚痴をこぼしているかというと、今日の放課後まで遡る。


Θ


授業が終わり、京子と花と別れて並盛山に向かう途中、私は不良に囲まれた。

ちなみに中庭であの不良集団を倒してからこれで15回目だ。

しかも皆口々に「よくもアニキを…!!」と言っている。

あんな弱いアニキはアニキじゃないぞ。

と内心思いつつ、最低限の体力であしらってきた。

そのため、後々めんどくさいから相手にしたくないのだが、リボーンから「竹刀(※標的5参照)で実戦練習だ」とかなんとか課題を出されているので渋々返り討ちにする。

予定時間より少し遅れて、いつも修行しているところに行くといつもは居るリボーンが居なかった。

どうしたのだろうと思っていると、殺気が微弱だが漂ってきた。

様子を見ていると段々強くなってくるので、慌てて剣先を向けるとレオン銃を持ったリボーンが。

見慣れてきたスーツ姿に安心しているとリボーンが口を開いた。


「殺気にかなり慣れてきたな」

『毎日浴びてるとなれて来るものだね』


リボーン以外にも雲雀からも受けてたし。


「今日は朝から7戦しただろ。修行は休みだ。ゆっくりしとけ。あと帰りに明日の昼ごろ退院するツナの見舞いにも行ってやれ」

『分かった』


と、普通に返事したものの、内心慌てて病室に行った。

そのせいか、いつの間にか常備着用するようになった腕章を外すのを忘れてて、看護師さんには恐がられたり、ツナには「風紀委員!!?」と叫ばれる羽目に。

それでツナには風紀委員になった経過とスポーツバカ's2人に目をつけられ勧誘されまくっていることとかだけ話して今に至るというわけだ。

修行は元々リボーンに『誰にも言わないで』と伝えてるし、不良の件も直ぐに無くなるだろうと思い伝えてない。

言ったら2つとも(特に後者)心配されるのが目に見えてるからだ。


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あきゅろす。
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