risorgimento 栄養不足なんです。 日付はとっくに越えた。 時計の音がやけに大きく響く。 イライラする。 ちっとも眠くならない。 「………遅い……」 布団の中でぼそりと呟いた。 まだ帰ってこないなんて。 言っていた時間と全然違うじゃないか。 ガチャ 「!」 突然の音に心底驚くが、壁を向いたままだったので 「骸くーん……?」 どうやら気付かれていないようだ。 「寝ちゃった?よね……」 ゴソゴソと布団の中に潜り込んで来る。 ぎゅ 背中が温かくなって、うっすらと目を開けると、重ねられた手が見えて嬉しくなる。 「幸せ……」 白蘭の呟きが、項をくすぐった。 --------------- 自分が目覚めようとしてるのが、ほんの少しだけ分かった。 でもまだ寝てたい。 でも骸くんの寝顔も見たい。 …うーん。 本気で悩んでると、腕の中で骸くんが身動ぐ気配。もう起きちゃったかぁ… 次いで、ふにゃり。唇に。 ん? 眠いのを堪えて重たい瞼を薄く開く。骸くんの睫が、すっごく近い。眠気なんてふっ飛んだよ。骸くんが僕にキスしてる…! 唇で柔く食んでみたり、角度変えて触れ合わせて…… ぺろっ 「っ!?」 あんまり可愛いから、軽くだけど舐めちやった。 「起きてたんですかっ」 みるみる真っ赤になる骸くん。あぁもうほんと可愛い… 「そりゃ起きるよ、」 ニコニコと笑顔で返したら、ふいっとそっぽを向いてしまった。そんな横顔も。近いからかいつもよりクラクラする。 たまんない。 「ン」 吸い付くみたいにキスをすると、骸くんの鼻から抜けたような声がして、どうにも抑えが利かない(いつもだけど) 歯列を割って侵入させた舌に骸くんのが絡められる。 フフ、熱いや。 ぷはっ 糸を引いて僅かに離れる。 「今日は随分可愛いけど、どうしたの?夜は先に寝ちゃったのに」 「……起きてました」 僕の胸に鼻先を寄せる骸くん。 「ウソっ寝たフリ?」 背中に腕を回して、しがみつくように。 「あなた無しで眠れるわけないでしょう…」 「…っ」 今度は僕が赤くなる番だった。 |