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ボンゴレ的(?)日常
#01/5

戻らない理由が分からないまま、女の子になりっぱなしのランボ。
もう3週間も経ってしまった。

ボヴィーノの開発部では一応原因を調べている様だけど、今の所、これといった要因は判っていないらしい。
とは言っても、ボヴィーノはこの原因不明の事態をまるで気にしていない様で、ランボも普通に仕事に就いていたりする。

この豪胆さというか、アバウトさっていうかがボヴィーノの凄い所。
…ランボもその性質を存分に受け継いでいるよね…。

「ボンゴレ、どうされました?」

あ…当のランボが、ボヴィーノからの書類を届けに来ていたんだっけ。
つい黄昏れちゃったよ。

本日のランボは、高級レースをふんだんに使用した真っ白な前開きのワンピースを羽織るカンジで、インナーに明るいピンクのキャミソール、それに濃いブラウンで七分のパンツに、革のブーツ。ブーツと同色の革製のチョーカーとブレスレットを付けて甘さを抑えて、可愛いけど動き易そうな服装だ。
普段着で牛柄が入ってないのは珍しいなぁ…って思ったら、左手の親指の爪が牛柄でキラッキラにデコられてた。

……女性になったの思いっ切り、楽しんでるだろ…ランボ。

「…いや?ランボ…今日も可愛いねぇ…」

「ありがとうございます。このワンピース、リボーンがくれたんですよ」

あ、いや、服に対して言ったわけじゃないんだけどね…。

『女物の服を揃えるの大変なんで、助かってます』

って言葉を添えるあたりが、ある『意味』、現実主義者なランボだよね。
本当に物資支援としてしか意識していないってカンジで。

……リボーンに限らずなんだけど。
実の所、現在のボンゴレ守護者'sは、女の子ランボに大フィーバー中。

隼人も武も服やらアクセサリーやらプレゼントしてるし、了平さんも出張先からお菓子とか小物を送ってきたり、普段あまり外に出たがらないクロームも骸を護衛(虫よけ?荷物持ち?)にして、ランボと一緒に買い物に行ったりしている。

…うん、まぁ…隼人やリボーンがランボに優しいのは、イタリア男の性質っていうか、本能だよね。女性にはひたすらに優しいっていうアレ。
ランボにも適用されるのは意外だけど、理解の範疇ではある。
了平さんも案外、年下の女の子へのフォローはマメだし、武も面白がってキワドイ服を贈っているようだ。

雲雀さんに至っては、日本に帰らないでランボと同棲……もとい『同居』を続けているし!

どんだけフィーバーしてるんだよ…女の子ランボ。
いや!確かに可愛いんだけど!

「…ボンゴレ?」

挙動不振な俺に、キョトンと小首を傾げるランボ。
その仕草も口調も以前と同様のものだっていうのに、違和感が無くていっそ凄過ぎる。

「ん?何でも無い。書類ありがとね。
ボヴィーノは仕事が早くて助かるよ。ボスにお礼言っておいてね?」

「はい!ありがとうございます!」

「ランボ、このあとの予定は?お茶でもしてかない?」

「ありがとうございます。でも、申し訳ありません…クロームさん達とお出かけするんですよ。
もうお待たせしちゃってるんで、今日の所はこれで失礼します」

「……『達』ってことは……骸も?」

「はい。お二人と一緒に美術館とブティックを数軒廻る予定です」

「……仕事は終わりましたか?
クロームが待っていますよ。ランボくん?」

ノックもせず入室してきた、骸。
真っ直ぐ、ランボの横まで来てそう告げる。

…うゎ。俺のこと、ガン無視かよ!?
ここ、俺の執務室だっつーの!

「何ですか、その何か言いたげな目は」

椅子に座っている俺を見下ろす様に立つ骸。
俺の執務室に許可なく入って来て、何でそんなに偉そうなの?オマエ。

「………俺も連れてけよ」

折角来たランボもクロームも連れて、オマエだけ楽しむのはズルイだろ。
俺だって二人のファッション・ショーを堪能したいよ!

「嫌です。君は大人しく、そこの山積み書類を片付けていれば良いんです」

「書類なんて、あとでやればいいじゃん!」

「それをアルコバレーノに知られても宜しいと?」

「ぐっ…!」

目一杯見下しつつ、冷ややかに言い放つ骸。
………反論出来ない己が非常に口惜しい。

「……お土産、買ってきますね」

そんなランボの言葉を残して、アッサリ見捨てられた俺。
……一人残された、執務室はとても静かだった。

山積みの決裁書類だけが、その存在を主張していて。
骸へのムカつきのあまり、ケータイに手を伸ばし、とある番号へダイヤルした。





NEXT?

あ、うちは綱凪推奨。綱→凪で綱vs骸。
「我が家(うち)の可愛い可愛いクロームをマフィアのボスになんか指一本触れさせません!」
「いい加減、シスコン辞めろよ!パイナポー!」
ってカンジで。


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あきゅろす。
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