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ボンゴレ的(?)日常
#01/2

ヒバ♀ラン続きです。
……ツナの一人称だけど(笑)
OKな人はドラッグプリーズ。




















…ボヴィーノってさ。
『自称』中小マフィアなんだけど。

その実態は、そんな括りに収まらない異質な存在だよね。

確かに組織の規模だけを見れば中小かもしれないけど。
内包する実力は相当なものだったりする。

異様なまでに高い情報収集能力と、21世紀にあってすら魔法と思えるほどの科学力を誇っている。

…問題はその情報収集能力も科学力も、他者から見れば馬鹿げた事にしか使用しないってこと。
お陰でマフィア界のパワーバランスが崩れず、助かるんだけど。
意図してやっているだとしたら、影の支配者とも言えるだろうが…どうも単に嗜好の問題らしい。
自分達の娯楽めいた事に、その能力を全力で注いでいる…って事の様だ。

で、現在…目の前にはその『娯楽』の結果らしい、トンデモな存在が居た。

ボヴィーノのヒットマンで俺の守護者でもある…ランボ。
彼は初めて会った時から、ボヴィーノのトンデモ兵器の愛用者だった。
所謂『十年バズーカ』で当時から見て十年、二十年先の彼とも会ったことがある。
チンクシャだった5歳のランボが、成長すると相当な美形さんになるのを知り驚いたのも懐かしい思い出だ。

そのランボは、何でか今は美少女さんになっちゃってるケド。
潤んだ碧玉の瞳に、ぷっくりとした唇は紅くて艶やか、緩やかに巻く黒髪はとても軟らかそうで。薄絹のブラウスから覗く細い指先は桜貝の様な薄ピンクの爪で守られ、優しく柔らかな曲線は年齢よりも大人びた印象を与える。

うん、美少女。
何故か雲雀さんに連れられて来て、涙目になっているけど。
それすらも一層、庇護欲の擽られる結果となる。

「……えっと…ランボ、で良いんだよね?」

「はい…その、ボヴィーノの試作品を使用しまして」

おお。声も可愛い。
高すぎない、しっとりとした声質。

「で、何で雲雀さんと一緒なの?」

「……この身体じゃセキュリティに引っ掛かるので、ヒバリさんにご一緒させていただきました」

「違う。僕が君を引きずってきたんでしょ?」

ランボの後頭部を軽く小突きながら、
『嘘はダメだろ』
と雲雀さんが言えば

『だって…恥ずかしくて言えないもん…』
小声で呟き、雲雀さんのジャケットの裾を引っ張るランボ。

…って…雲雀さん…ランボとそんなに仲良しさんだったの!?
ランボも何、その甘えっぷり!?

案外、小動物が好きな所がある雲雀さんが、小さな頃のランボをそういったカテゴリーで嫌っていなかったのは知っていたけど。

今の雰囲気ってそれ以上だったよね!?

何か甘々な感じだったよね!?

それこそ恋人同士のじゃれあいの様だったよね!?

半ば呆然と二人を見つめて居ると、雲雀さんが溜息を尽きながらランボの言葉を繋ぐ。

「…ボヴィーノの新兵器だけど、まだ試作品なだけあって性能が不安定で、本来は3日間程度の効果の筈が、今日で5日目。
この5日間、僕の家に居候していたけど、このままじゃ仕事に支障が出るようだから連れて来て上げたんだよ」

「……すみません、直ぐに報告しないで…こんな格好じゃ恥ずかしくて」

あ…だから先週の報告が、メールだったんだ。
何時もは長期任務でもなければ、週に1回程度は必ず顔出しするのに…忙しいんだなぁ…と思ってはいたんだけどさ。

本音を言えばツッコミたい所は他にあるけど、敢えてそんな事を考える。

だってそのツッコミ所と言えば、

『ランボ、お前その姿で雲雀さんの所に5日間も居たの?』

『俺には恥ずかしい事が雲雀さんならOKってこと?』

『雲雀さんそんなランボを大人しく居候させてたの?』

『そんな二人の関係って一体?』

…ああ、もう…多過ぎるし!
どれも聞くの怖いし!

………動揺してるね。俺。

で。
俺の取った行動と言えば、
『他の皆とこの恐怖を分かち合うこと』
だったり。

屋敷の内線や、ケータイを駆使して守護者と言う名の仲間達を呼び出す。
そりゃもう全力で。第一級緊急モードで。
…初めて使っちゃったよ、第一級。





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過去CLAP掲載。
そのまま転記してます。

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