過去拍手文
B
「かお、る…?」
この幸せが一生続く事を願いながら、この幸せの終末が来ると思っているなんて矛盾してるけど…
いずれ、どんな形が分からないけど、終わりは必ず来るんだ。
「何で泣くんですか?お願いだから泣かないで…」
俺だって泣きたくなんかない。
でも不安で不安で仕方がなくて、いつか比呂士さんの温もりも、その愛の言葉も蜃気楼みたいに消えちまうのかと思うと
―――悲しい。
俺には比呂士さんが必要なんだ。
「比呂士さん、知ってるっスか?I love youの意味…」
「<私は、あなたを愛しています>」
「そうなんスけど…」
俺を抱きしめてくれている比呂士さんの背中に腕を回して比呂士さんの胸に耳をくっつけた。
比呂士さんの心音が聞こえて安心する…
大丈夫だ、比呂士さんはココに居るから。
「日本で1番初めにI love youを訳した人はI love youを<あなたの為なら死ねる>って訳したんだ…」
そっと比呂士さんの頬に口付けたら唇に返された。
「俺は、そっちの意味で使ってもいいっスか…?そのくらい比呂士さんを愛してるって…」
「薫、I love you…」
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