過去拍手文
B
別に男になんて興味はなくて。
別に恋愛をしたい訳じゃなくて。
ただ、海堂先輩が時々見せる
あの瞳に恋したんだ…
「ねぇ、桃先輩。最近海堂先輩との仲益々悪いね。なんで?」
「お前、また海堂の話しかよ…」
「いいから答えてよ。」
口を噤んでしまった桃先輩に苛立つ。
白黒はっきりすればいいのに。
「桃先輩は海堂先輩が好きなんでしょ。何で海堂先輩があんな悲しそうな表情するのかも知ってるんでしょ。ねぇ、桃先輩。」
桃先輩はわざとらしい溜息を吐いて俺に背を向けた。
「…好き、だ。」
「だったら!」
「だけどな、越前…アイツの事を笑わせてやれるのは悔しいけど一人だけなんだ。」
桃先輩の言葉の意味が解って
それが悔しくて
俺は飲み終った牛乳パックの空をくしゃりと潰した。
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