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妬きもちとか全部 ★(聖子×星矢)

「かわいいですねぇ」


その言葉を聞いたとたんむっと顔を歪める。

かわいいかわいい連発してお前は女子かってつっこみたくなる。
けどそれこそ女みたいに嫉妬してるみたいで黙って口を噤んだ。

しかもその言葉を向けているのは金やアルビノの赤ちゃんや幼児。
ちょっと隣に座っている聖子の趣味を疑う。
ショタコンとかちび専っていうのかな。

黙って心の中で悶々と独り言を吐く。

「ねぇ岩崎くん、可愛くないですか?」

シカトシカト。聞いてないふりの方が聞こえが良いかな。


「寝てるんですかぁ?」
そう言われて慌てて目を瞑る。「起きてくださーい」と耳元で聞こえ頬に柔らかい感触が。
さり気なくキスされた。
うっすら目を開けると真ん前に微妙な表情の聖子がいた。

「今起きた」
聞かれてもないのにそう答えた。とりあえず言い逃れできたかもしれない。


聖子はテレビの方を向いて相変わらず「かぁいぃー」を連発していた。



「ボクとどっちがいいのさ」













何言ってるんだよ


違う違う


今の無し



取り消して忘れて



「へぇ〜?」

にまりと嫌らしい笑い方をしてボクを見る。


何でだろう
彼と居ると自分が自分じゃなくなるようで鳩尾の辺りがムズムズしてくる。


顔が自然と高揚してきて、羞恥で瞳が潤んできて、もうどうしようもなくなってきた。


「珍しく妬きもちですかぁ〜?」

「ち、違う!そんなんじゃないから!自惚れないでよまったく」

そんな突き放すような言葉を並べて吐いていると柔らかく温かいもので口を塞がれた。

そんなんじゃボクの羞恥はごまかせないとか抵抗してみるもあっさり堕ちてしまう。


「俺は岩崎君が一番ですよ」

そんな王道の甘い言葉に堕ちてしまって頭がおかしくなりそう。

ボクが一番なんて当たり前だよ

「当たり前」

ボクの方が何倍も何倍も自惚れている。

自惚れ屋で我が儘で意地が悪くてひねくれ者で妬きもち妬きで


君には全部みせたいの

君だけには全部みせたいの!


それ位察してよね!
あとテレビと電気消して!




っていうまたボクの我が儘と嫉妬



それ位聞いてくれるよね?






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