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('A`)ドクオが狂気の島から脱出するようです
第3話Bパート「逃走」
142:第3話Bパート「逃走」◆d2siRJjf1Q
07月18日22時00分02秒 04Xh3TNVO

 
  _
(メメ ∀ )「クソが……!」
 
ドクオの級友、ジョルジュ長岡は地に膝をつき、体を襲うあまりの痛みに顔を歪ませた。
 
 
その体には無数の爪痕が刻み込まれており、血液が自身の体をのつたい、地面に吸い込まれてゆく。
 
 
 
( =傘=)「ヴゥ………」
 
 
彼の目の前を盲目の男が横切った。
手に生えているように見えるその鉄爪は血に濡れて月光を反射し、怪しく煌めいて、ジョルジュの顔を映しだした。


143:◆d2siRJjf1Q
07月18日22時03分38秒 04Xh3TNVO

 
 
―――時は遡り、ラウンジ港
  _
( ゚∀゚)「つまんねーなー、期待外れもいいとこだぜ」
 
彼、ジョルジュ長岡は幼少の頃からVIP区郊外に出た事がなく、ラウンジへの旅行をとても楽しみにしていた。
 
しかし、来てみればなんてことのない町並み、島の大半を覆い尽くす木々。
彼が興味を持ったものといえば、こんな田舎に似合わない西洋風の城だった。
 
 
  _,,_
( ゚∀゚)「城見ておっぱい見ておしまいだな。随分とまたつまんねぇ旅行なこった」
 
 
彼自身が勝手に期待し過ぎていただけなのだが、こういう人は大抵自己を省みずに、対象に難癖つけたがるものだ。
 
彼がぶつくさラウンジを非難していた時だった。


144:◆d2siRJjf1Q
07月18日22時07分15秒 04Xh3TNVO

 
「…………!」
 
「………!!」
 
人垣の中心が騒がしくなったと思うと、徐々に人の波がこちらに押し寄せてくるではないか。 
 
 
Ω「おい長岡!逃げろ!殺されるぞ!」
 
ジョルジュの姿をみとめたクラスメイトがジョルジュに逃走を促す。彼の表情から察するにかなりヤバいみたいだ。
 
  _,,_
( ゚∀゚)「おまけに事件のおまけつき……ってか?」 
 
ジョルジュは促されるまま皆に紛れて走った。殺されるなんて物騒なことは御免被りたいね。
 
 
モララーの話だとこっちに宿泊先のある村落があるはずだ。
そこまで逃げ切れれば安全だろう。


145:(^o^)ノ久しぶりの安価だぞー◆d2siRJjf1Q
07月18日22時10分03秒 04Xh3TNVO

 
足場の悪い砂利道を走りはじめてから間もなくのことだった。

 
「うわぁ――ッ!」


  _
( ゚∀゚)「!」

前方から突如として悲鳴が……!声色からして男子生徒のようだが……どうする……!?

 
1.きっとまだ間に合う!助けに向かおう!
 
2.恐らくもう間に合わない、ここは先を急ごう!
 
3.と、とりあえず素数だ!素数を数えよう!
 
>>146


146:名無しさん
07月19日15時29分30秒 v14YLOAPO

1だな


147:名無しさん
07月22日05時33分19秒 1+jOCZTxO




148:まとめは不自然な点は修正してくれると助かる◆d2siRJjf1Q
08月02日17時47分37秒 5tFuGxqMO

  _
( ゚∀゚)「まあ、答えは決まってるよな!」
 
 
老若男女問わず、困ってる人がいたら迷わず救う。
それはただの偽善かもしれないが、よく言うじゃないか、「しない善よりする偽善」ってな。
 
 
 _
( ゚∀゚)「あれか!」
 
数人の武器を手にした男に囲まれたひ弱そうな男。
 
(;´Д`)「ひぃぃ〜!僕を殺したって一文の得にもならないぞ〜!!」
 
 
男は木の棒を振り回し、必死に島民を退けようとしているが、島民達は確実に男との間を狭めてゆく。
 
  _
( ゚∀゚)「よっしゃ!」
 
ジョルジュは島民の群れに突っ込むと、島民の内の一人を狙って腕を振り上げ、叩きおろした。


149:◆d2siRJjf1Q
08月02日17時58分08秒 5tFuGxqMO

 
(;メ゙て゚)「ガァッ!?」
 
 
ジョルジュの手刀を頭に食らった島民はたまらずバランスを崩し、地面に崩れ落ちそのまま気を失った。
 
 
  _
( ゚∀゚)o彡゚「いくぜ!神聖なる男子諸君のロマンの象徴の名の下に!そぉれ、おっぱい!おっぱい!」
 
凄まじいスピードで振り下ろされるジョルジュの剛腕から繰り出される手刀の前に、島民達は次々と倒れてゆく。
 
 
  _
( ゚∀゚)o「古人曰く、でかいおっぱい、生ける仲達を走らす。ってな!」


153:(^o^)ノ<最近更新停滞気味でスマソー◆d2siRJjf1Q
08月13日21時00分15秒 7TGxCq+YO

気が付けば、男を襲っていた島民は皆泡を吹いて昏倒していた。
 _
(;゚∀゚)「ちとやりすぎたかな……」

いくら男を襲っていたからといって、ここまで徹底的に痛め付けてしまっては過剰防衛で罰則を受けてしまうかもしれない。
 
ただ旅行を謳歌しにきただけだというのに、犯罪者になるのは勘弁したい。
 
 
(;´Д`)「あ、あの……」
 _
( ゚∀゚)b「なんだ?礼ならいらないぜ?逮捕状ならもっといらないぜ?」
 
もっとも、警官でないこの男にそんなことを言っても意味はないだろうが。


154:◆d2siRJjf1Q
08月13日21時07分17秒 7TGxCq+YO

(;´Д`)「た、助けていただいてありがとうごじゃいましたっ!私は八頭身という者です!」

男はおどおどと、噛みながらも礼を述べた。
男の名前は葉有 八頭身。
ここラウンジで生まれ、つい最近まで友人と本島まで遊びに行っていたのだが、帰ってきた彼を迎えたのは狂気に染まった島民達だった。

保身の為にしばらく身を隠していたのだが、生存者(VIP高の生徒)を見つけ、助けを求めようとしたところ島民に発見されてしまったのだそうだ。
 _
( ゚∀゚)「運がいいのか悪いのか……まあ、生きてるんだし前向きにいこうぜ!」

( ´Д`)「で、ですよね!あなたみたいな強い人といれば無事に本島に逃げられるかも……」
 
 
死亡フラグ臭い台詞だが、ジョルジュはそれを聞き逃さなかった。


164:(^o^)久々に更新 相変わらず過疎だな◆d2siRJjf1Q
11月04日21時01分50秒 lg8V90LAO

  _
(; ゚∀゚)「んなバカな……溶けてなくなっちまったとでも言うのかよ」

島民が倒れていた辺りを念入りに調べてみたが、まるで最初から何も居なかったかのように痕跡がなかった。
 
 _
( ゚∀゚)「……考えても仕方ないか。とりあえず今は先を急ごう」

( ´Д`)「は、ハイ!」
ジョルジュの後に八頭身が続く形で船の鍵を入手すべく村へ急ぐ。
道中、無いよりはマシということで太い木の棒を拾った。
ジョルジュは武器を持たなくてもある程度闘えるため八頭身が持つことになった。


167:(^o^)一旦ageる◆d2siRJjf1Q
11月26日22時49分03秒 xGNM0iE6O


  _
( ゚∀゚)「……ここが村か……」
 
途中2、3度島民の姿を確認したが無駄に体力を消費するのは得策でないと判断し、上手く隠れながら進んだ。
 
村は夜の闇に染まっており、人工的な明かりはおろか、狂っているいないに関係なく島民の人影も見当たらない。
 
 
  _
( ゚∀゚)「……逃げたか、死んだか……」
 
( ´Д`)「狂って獲物を探して徘徊してるか……ですね」
 
この村で生まれ育った八頭身の顔は、どこか憂いを帯びていた。


168:◆d2siRJjf1Q
11月26日22時53分59秒 xGNM0iE6O

 
( ;Д;)「うっ……ぐしゅっ、うぅ……」
 
思わず零れる涙。
こんな事になってしまって悲しいのではない。自分の故郷の危機に、逃げ隠れするので精一杯だったことが悔しくて悔しくてたまらないのだ。
 
  _
( ゚∀゚)「……なぁ」
 
そんな八頭身にジョルジュはそっと囁きかけた。
  _
( ゚∀゚)「……アンタの気持ちはわからねぇ。でもさ、多分俺がアンタだったとしてもきっと何も出来なかったと思う」
 
 
( ;Д;)「…………」
  _
( ゚∀゚)「悔しいのはわかる。けど、今俺たちはこの島から脱出して生き残ってる奴らを助けてやれる可能性を少しでも高くしなくちゃならない……だから」

 
  _
(  ∀ )「……行こう、俺達に出来ることを果たさなきゃ、みんな死んじまう」



169:◆d2siRJjf1Q
11月26日23時13分32秒 xGNM0iE6O

/(^o^)\ぬわぁぁぁ書いてから矛盾見つけたぁぁ
 
ジョルジュの
悔しいのはわかる。
は脳内削除でお願いします。


174:(^o^)/久々の安価ダゾー◆d2siRJjf1Q
12月02日10時23分01秒 YIO22dhiO

 
( うД`)「……ハイ!」
ジョルジュも最初こそ物見遊山気分だった。しかし、目の前でクラスメイトが殺されたのだ。
本気でかからねば、また死者が出る。それだけはなんとしても避けたかった。

  _
( ゚∀゚)(しかし、この状況で船が無事とは限らない。下手すりゃ出航したら団体さんもご一緒に、なんて事もありえるな……)
 
_
( ゚∀゚)「なあ、八頭身……」
 
 
1一旦船を調べてからにしようぜ

2まずは武器を探してから行こうぜ

3……なんでもねぇ、早く行こう
 
>>175


175:名無しさん
12月02日11時51分34秒 GWa2rucLO

2!


176:\(^o^)/軽くスランプ気味俺オワタ◆d2siRJjf1Q
12月11日23時58分35秒 dT97rp0zO

 
  _
( ゚∀゚)「……念の為、武器になるものを探してからにしよう。っても本島に帰る以上途中で廃棄するが……」
 
( ´Д`)「そうですね。手分けして探しましょう」 
 
とは言ったものの、互いに島民の奇襲を考慮し、あまり広い範囲を探索するのは得策でないと、近場の民家を数件見て回った。
 
  _
(;゚∀゚)「おいおい……なんだこりゃ」
 
 
最後に回った家屋はどうやら倉庫だったようだ。しかし山のように積んであるのはいずれも人殺しの道具やそれに込める鉛の玉だった。


179:◆d2siRJjf1Q
12月16日11時47分26秒 5TCvk6HFO

 
( ´Д`)「もともとラウンジは無人島でした」
 
 
ジョルジュの発言に呼応するかのように、倉庫内を見渡しながら八頭身が口を開いた。
 
( ´Д`)「位置的にかなりの好物件だったラウンジは武器の密輸や横流しが盛んに行なわれていました。最初に住み着いたのは武器の売人だったと聞いています」
 
  _
( ゚∀゚)「……状況が状況なら通報モンだが……この際構わねぇ、非常時だ。ありがたく拝借してこう」
 
そういうとジョルジュは箱の山を漁り、2丁の拳銃と予備弾薬を着替えなどの入っているリュックサックに詰められるだけ詰め込んだ。
 
  _
( ゚∀゚)「何もなかったら途中で海に捨てるぞ。臭い飯は食いたくないからな!」


180:酉つけんの投下の最初だけのがいいかな?◆d2siRJjf1Q
12月16日11時52分03秒 5TCvk6HFO

 
邪魔にならないだけの銃器を手に入れたジョルジュらは、真っすぐ八頭身の家へ向かった。
 
―――――
 
八頭身の家の外観は田舎にありそうな横に長い、長屋のようなもので、見る限り外傷はなく、小綺麗な印象を受ける。
 
  _
( ゚∀゚)「…………ッ」
 
扉を素早く開け放ち、室内に銃口を向ける。
室内はまさに一寸先は闇を体現しているかのような暗闇に包まれている。
 
( ´Д`)「……っと」
 
八頭身は懐からマッチを取出しそれを擦り火を灯すと、戸棚をゴソゴソと漁り始めた。
 
  _
(゚∀゚;)「しっかしまあ……」


181:◆d2siRJjf1Q
12月16日11時54分57秒 5TCvk6HFO

 
八頭身の家の中はとにかく汚かった。
カップ麺の容器やら脱いだ服やらがあちらこちらに散乱している。この部屋を調べれば5分でGに遭遇する自信がある。
 
  _
( ゚∀゚)(……お?)
 
 
部屋の隅に見つけたディスプレイ。そしてその周りに積まれた書類と思しき紙の山。
ジョルジュは純粋な好奇心から、書類を数枚手にとって折り畳むと、八頭身に気付かれないようにそっと制服のズボンのポケットに滑り込ませた。


183:(;^o^)過疎ってレベルじゃねーぞマジで◆d2siRJjf1Q
01月03日21時41分31秒 qXxHAsseO

 
( ´Д`)「あの、鍵見つかりましたよ」
 
いつの間にか八頭身の手には茶色くくすんだ鍵が握られていた。
 _
( ゚∀゚)「ん、おkおk。じゃあ行こうぜ」
 
ジョルジュは八頭身から錆びついた鍵を受け取ると、辺りを警戒しつつ再び夜の帳の下へと踏み出した。
 
 
――――ラウンジ第二港
 
 
ジョルジュらの目に飛び込んだのは、彼らを絶望の底に突き落とすには十分すぎるほどの光景だった。
  _
( ゚∀゚)「……奴らもただの馬鹿じゃないみたいだな」
 
村から見えないように山に阻まれた位置にある港は、船やら積み荷やらから立ち上る深紅の炎に包まれていた。
そして――――
 
(♯=傘=)「ヴィィイイィイィィァッ!」
 
両の腕に怪しく光る鉄の爪を携えた狂気が、そこに居た。


184:◆d2siRJjf1Q
01月03日21時50分24秒 qXxHAsseO

 
突如軽快に鳴り響く炸裂音。ふと視線を横にやると八頭身が煙を吐く銃を両手でしっかりと構えていた。
その顔からは憤怒と恐怖の色が見て取れる。
 
(# =傘=)「ヴァァァァアッ!!」
 
刹那、目に楔を打ち込んだ奇妙な男の武器である鉄爪が伸び、男は肩を落としこちらへと疾走を始めた。
 
  _
(;゚∀゚)「チッ!野郎の相手は気が乗らねえんだが……!」
 
ジョルジュは素早く抜き放った銃――トカレフの銃身で突き出された鉄爪をしのぎ、振り切って隙だらけになった脇腹に肘をたたき込んだ。常人なら下手をすれば死に至る程の一撃だ。
が、しかし
 
(♯=傘=)「ヴァアッ!」 
男はそのまま無理矢理体を捻り、攻撃を入れて油断していたジョルジュの側頭部を肘で突き飛ばした。


186:(^o^)表現のバリエーションが乏しくて泣いた◆d2siRJjf1Q
01月18日17時33分38秒 BzjKQJ4CO


  _
(  ∀ )「ガハッ……!?」

そこいらの島民のソレとは段違いな威力。咄嗟に腕を交差させ防御したが、ジョルジュの体は紙切れのように容易く吹っ飛ばされた。

(♯´Д`)「うわあぁぁぁぁぁぁッ!」

ジョルジュが回復するまでの時間を稼ごうとしたのかはたまた港をメチャクチャにされた恨みからか。
八頭身は二人の間に躍り出ると再び男目がけ発砲した。


――放たれた銃弾は男を貫き、その血潮を滴らせた。


187:(^o^)とりあえず一区切りついたぞー◆d2siRJjf1Q
01月18日17時39分26秒 BzjKQJ4CO


しかしまったく怯む素振りすら見せず、男は素早く距離を詰めるとその鉄爪で八頭身の脇腹を貫いた。

(; Д )「あぐぁっ………」

切り裂かれた部位から血を滲ませながら、糸の切れた操り人形のように八頭身はその場に力なく崩れ落ちた。

 _
(メ ∀ )「あぁ……畜生、いてぇな……」

ジョルジュはその間にドラム缶や積み荷などの遮蔽物の影に隠れて男と距離を取った。
しかし吹き飛ばされた際に強く体を打ちすぎたのか、思うように体が動かない。
 _,
(メ ∀ )「クソが……!」
 
――そして、現状に至る。


最早自分に出来ることはない。しかしむざむざ死ぬのを待つつもりもない。
ジョルジュの手には携帯電話が握られていた。
ディスプレイに、送信完了と表示された携帯を――


第三話―B「逃走」 完


あきゅろす。
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