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('A`)ドクオが狂気の島から脱出するようです
第3話Aパート「混迷」
86:第3話Aパート「混迷」◆d2siRJjf1Q
05月20日12時48分23秒 v0O3r1IvO

――――ブーンは岩肌がむき出しになった、採掘場に倒れていた。
 
(メメ^ω^)「うう……」
 
目が霞む、体中に刻み込まれた傷口からは多量の血液が流れ、這って移動する力すら残っていない。
 
目の前に聳えている白い色の肌をした醜い巨人は丸太のような腕を振るい、ショボンの体を容易く吹き飛ばした。
 
(;メ´・ω・`)「ぐっ……くそっ……!」

岩に叩きつけられ、体中を朱に染め上げつつも、ショボンは立ち上がり、足元に転がっていた45口径のハンドガンのグリップを握り締めると、ふらふらと巨人の元へと向かっていった。


87:※誤爆ではありませんあしからず◆d2siRJjf1Q
05月20日12時52分19秒 v0O3r1IvO

―――時は遡る。
 
―ラウンジ港―
 
(# ^ω^)「まったく、ドクオは変なところで意地っ張りだから困るお!」
 
肩を怒らせて、ブーンは友人の姿を探す。
女子が道を譲るのはきっと僕があまりに格好良すぎて神々しく見えるからに決まってる。うん。


しばらく捜し回る羽目になったが、ついにお目当ての人物の姿を見つけることができた。
 
( ^ω^)ノシ「ショボンおいすー」
 
(´・ω・`)「ん?ああ、ブーンか。なんだい?」
 
垂れ眉の少年は首から下げている水筒をぶらぶらと弄んでいた。


88:◆d2siRJjf1Q
05月20日12時55分31秒 v0O3r1IvO

彼は眉賀 しょぼくれ。
ブーンの中学校からの友達の一人であり、気さくな性格で色んな人から好かれる好青年だ。
 
( ^ω^)「高校生になって水筒とかねーよwwwww」
 
(´・ω・`)「仕方がないじゃないか。ペットボトルはバーボンでいっぱいなんだ」
 
ショボンはさらに眉をハの字にして、鞄から琥珀色の液体の入ったペットボトルをブーンの鼻先に突き付けた。
 
(;^ω^)「先生に見つかったら大変なことになるお?」
 
(´・ω・`)「まあこっちとしては願ったり叶ったりなんだけどね」
 
ショボンはニヤリと口をつり上げてみせた。


89:◆d2siRJjf1Q
05月20日12時58分08秒 v0O3r1IvO

( ^ω^)(まあ……ショボンなら大丈夫かお……)
 
何を隠そうショボンはゲイなのだ。顔はかなりのものなのに。
本人曰く、
(*´・ω・`)「くそみそって神秘的だよね、本来繋がるべきでない存在同士が繋がるんだよ?実に神秘的じゃないか」
だそうだ。
 
正直いつ白羽の矢が突き立てられるのかビクビクしながら過ごしていたが、無理矢理掘ることはしないそうで何よりだ
 
( ^ω^)「まあいいお。それよりそこらへん散策してみないかお?」
 
(´・ω・`)「うほっ?」
 
( ^ω^)「それはねーよwwwww」
 
ブーンは激しくデジャヴを感じたが、ショボンと話していればそんなこと星の数ほどあるだろう、と自分を納得させた。


90:◆d2siRJjf1Q
05月20日13時00分20秒 v0O3r1IvO

(´・ω・`)「まあ、いいんじゃない?暇だし付き合ってあげるよ」
 
( ^ω^)「ショボンは話がわかる奴で良かったおwww」
 
二人はそっと生徒達の雑踏の中から抜け出すと、北へと足を進めた。
 
( ^ω^)「夜風が気持ちいいお!」
 
(´・ω・`)「うん、野外くそみそ日和だね」
 
( ^ω^)「左様ですかwwwww」
 
どこか行く当てがある訳でもなく、右に左にと曲がりくねった遊歩道をひたすら歩く。
 
三十分は歩いただろうか、軽い疲労感がブーンを襲う。


91:◆d2siRJjf1Q
05月20日13時02分54秒 v0O3r1IvO

(;^ω^)「フヒィ、フヒィ………疲れたお……」
 
(´・ω・`)「なんだい情けない。……まあ最初っからこうなることはわかってたけどさ」
 
近くにあった、雷に打たれ薙ぎ倒されたと思われる倒木に腰を下ろす。
 
(;^ω^)「エロゲ三昧の僕にはハードワーク過ぎたお……こりゃ一週間分は動いたお」
 
(;´・ω・`)「どんだけ動かないのさ……」
 
冷えた夜風が心地良い。額に浮かぶ汗が少しずつ引いていく。
 
( ^ω^)「お?」
 
自分達が通ってきた遊歩道から誰かがこちらに向かってくる。
ドクオが追い掛けてきたのだろうか?
 
ありえる。ああ見えてドクオは気が長い方ではなく、どちらかといえば気が短い方だ。
 
しかしこちらに向かってきたのはドクオではなく、巻き髪の可愛らしい少女だった。


92:◆d2siRJjf1Q
05月20日13時07分04秒 v0O3r1IvO

ξ゚听)ξ「なにやってんのよこんなところで」
 
彼女は津出麗子。あだ名はツン。
容姿端麗、成績優秀、運動も結構できる。
これは秘密だけど僕が淡い恋心を寄せている女性だ。
 
( ^ω^)「散策だお。ツンこそなにしてるんだお?」
 
ξ゚听)ξ「私もそんなところよ」
 
実に味気のない返事だ。
余談だか彼女はドクオよりずっと気が短い。おまけに怒らせるとかなり恐い。
 
(´・ω・`)「どうせブーンを探しにきたんだろ?」
 
ξ///)ξ「ちっ、違うわよ!バカ!」
 
(´゚ω゚`)「うぐっ!」
 
ツンの左フックがショボンの顔面を綺麗に捉えた。
嫌な音が聞こえたのは気のせいであってほしい。


95:今日の投下はここまで◆d2siRJjf1Q
05月20日20時35分50秒 v0O3r1IvO

(;^ω^)(流石ジムに通ってるだけはあるお……恐ろしや恐ろしや)
 
ツンは週に三日ほどスポーツジムに通っている。なぜ通っているのかと聞くと、決まって
ξ゚听)ξ「部活入ってないからこうでもしなきゃアンタみたいになりそうだからね」
だそうだ。
正直失礼極まりないと思う。
 
(´・ω・`)「あいたた……口の中切っちゃったじゃないか」
 
ショボンは頬を押さえながらむくりと起き上がり、もう片方の手で服に着いた土をはたき落としている。
 
ξ゚听)ξ「うるさいわね!アンタがからかうからいけないんじゃないの!」
 
(;´・ω・`)「やれやれ……」
 
ショボンは肩をすかして、ため息を吐いた。


96:◆d2siRJjf1Q
05月22日23時01分49秒 /OVAZQkXO

ショボンとツンの一方的ないがみ合いが始まったのと同じ頃、再び一つの人影がこちらに向かって、ゆっくりと歩いてきた。
 
( ^ω^)(お?また人影だお。今度こそドクオに違いないおwwwwww)
 
しかし、ブーンの予想とは裏腹に、その人影はドクオのものではなかった。
 
 
(゚し_ヽ゚)「………」
 
こちらに近づいてきたのは、手に屶を持った年老いた農夫だった。


97:◆d2siRJjf1Q
05月22日23時04分31秒 /OVAZQkXO

( ^ω^)「? おじいさんどちら様ですかお?」
 
(゚し_ヽ゚)「オ゙ォ……?」
 
まるで会話が成立しない。
なかなかの齢を召しているようだし、仕方ないのかもしれない、とブーンは考えた。
 
 
(;´・ω・`)「ねぇブーン……」
 
ショボンの呼ぶ声に、ブーンは上半身を捻り、振り返る。
ショボンの額は吹き出た脂汗でギラギラと光っている。
 
(;´・ω・`)「……下がって。そのおじいさん、目がイっちゃってる……」
 
( ^ω^)「ショボン、それはいくらなんでも失r――」
 
ショボンの方に向き直った瞬間、ブーンの頬を老人の屶が掠めた。


98:◆d2siRJjf1Q
05月22日23時08分06秒 /OVAZQkXO

ブーンの頬に赤い筋が生じ、傷口から血が頬をつたって、地面に零れ落ちる。
 
(゚し_ヽ゚)「ア゙ァ…ァ……」 
 
老人の瞳に生気は感じられない。その瞳に秘められたのは漠然としたブーンらに対する殺意だけだ。
 
(; ゚ω゚)「おお……!?」 
 
ブーンは身を守る為、農夫から離れようと、半歩後退りする。
あまりの恐怖に失禁しそうになるが、理性が必死にそれを制止する。
 
ξ;゚听)ξ「逃げましょう!早く!」
 
ツンはしっかりとブーンの腕を掴むと、元来た道を全速力で引き返す。ショボンがそれに続く。


99:(^o^)今日はもう寝るぞー◆d2siRJjf1Q
05月22日23時25分58秒 /OVAZQkXO

(;^ω^)「うはwwww腕もげるwwww」
 
いきなり引っ張られて走りだす準備の出来ていなかったブーンの体は、ツンに無理矢理引っ張られて宙に浮いている。
 
(; ^ω^)(これ曲がり角きたらヤバくね?)
 
折しも、曲がり角に差し掛かった。
 
(; ^ω^)(これはオワタ)
 
 
 
しかしツンの握力は予想の斜め上を凌駕するほど凄まじかった。

(;; ゚ω゚)(遠心力が加わってえらい事になってるおぉぉっ!!)

華麗にカーブを決めるツン。
 
遠心力により断裂しそうになるブーンの体。
 
そしてメシメシと悲鳴を上げるブーンの腕の骨。
 
痛いと叫ぼうものなら、舌を噛むのは必然だろう。

それは勘弁だ。
これ以上強い痛みに悶えたくない。
 
ブーンの意識はフェードアウト寸前にまで追い詰められた。


102:/(^o^)\スランプktkr◆d2siRJjf1Q
05月30日18時42分36秒 NMcO7ZkBO

 
右へ左へとうねる遊歩道を半分ほど引き返した時だった。
 
(;´・ω・`)「ストップ!」
 
ξ;゚听)ξ「えっ!?」
 
ショボンがツンを急に静止させるもんだから、僕は弧を描きながら宙を舞った。


( メ ゚ω゚)「メタセコイアッ!!」

鈍い音と奇声ともに地に叩きつけられたブーンの意識は、ついに痛みの許容量を越え吹き飛んでしまった。


103:(^o^)ノsage進行だぞやろーどもー◆d2siRJjf1Q
05月30日18時59分43秒 NMcO7ZkBO

しかし二人は後ろで倒れているブーンの事など眼中に無かった。
 
 
なぜなら―――
 
 
(;´・ω・`)「港の方から………」
 
ξ;゚听)ξ「島民……!」
 
なだらかな曲線を描くカーブの向こうに、いくつもの明かりが見えた。
 
明かりの正体は島民達が手にした松明のものだ。
炎の微かな明かりに照らされて輝く金属の光沢。
島民達の手には思い思いの武器が握られている。
 
 
ξ;゚听)ξ「どうするのよ……」
 
(;´・ω・`)(ここは……)
 
1 雑木林の中に逃げる
 
2 後方の島民達と戦う
 
3 アイテムを使う(読者選択)
 
>>103所持品一覧
>>104安価


104:\(^o^)/安価ミスった 所持品リスト◆d2siRJjf1Q
05月30日19時04分25秒 NMcO7ZkBO

※複数選択可
( ^ω^)
@食料
A衣類
B花火
ξ゚听)ξ
C化粧品
D雑誌
E痴漢撃退スプレー
(´・ω・`)
Fバーボンウイスキー
Gライター
Hタバコ
 
安価
>>105


105:名無しさん
05月30日21時07分48秒 0y/xK1rHO


の方が面白そうだが、間違いなく殺されるので




106:◆d2siRJjf1Q
06月01日14時14分54秒 Z5huvUrwO

(;´・ω・`)「ここは雑木林の中に逃げるんだ!とてもじゃないが戦って勝つのは難しすぎる!」 
 
ショボンはうつぶせに倒れているブーンを背負い上げると、雑木林の中へ走った。
 
林の中はぬかるんでいて、注意して進まないと足を取られてしまいそうだ。
それでもゆっくり歩いている余裕はない。
 
追い付かれたら、殺されるのは火を見るよりあきらかだろう。
 
 
(;´・ω・`)「くっ………」
 
ξ;゚听)ξ「ハァ……ハァ……」
 
粘性の高い泥が足を前に進める事を妨げる。
体力はどんどん削がれ、もはや歩くことはできない程消耗してしまった。


107:(^o^)また安価だぞー◆d2siRJjf1Q
06月03日15時26分39秒 Bojl2AMkO

(;´・ω・`)「ツン、悪いけど杖に良さそうな手ごろな木の枝を探してきてくれないか……?」
 
ξ;゚听)ξ「無理……」
 
ツンは歩くことを放棄し、地面から突き出した木のねっこに腰掛けてうなだれている。
 
ブーンはショボンの背中で別の理由でうなだれているが。
 
(;´・ω・`)「ん……?あれは……」
 
ショボンの目に映ったのは二階建の木造の家だった。窓からは淡い明かりが漏れている。
 
(;´・ω・`)(罠か、それとも――――)
 
1とりあえず行ってみる
 
2危なさそうだからスルー
 
3アイテムを使う(所持品リスト参照)
 
最近安価多めでスマソ
>>108


108:名無しさん
06月04日21時59分26秒 TBZexxeuO



このクオリティならば、sageる必要は無いと思う

とにかく頑張れ


109:(;^o^)正直ageて書いていいのかわからんね◆d2siRJjf1Q
06月05日22時14分15秒 9FNxY+j8O

 
素通りするのが最善なのだろうが、皆疲弊している。それにまだ中に居るのが島民だとは限らない。

(;´・ω・`)(一か八か、か……僕らしくもない)

ショボンは肩で息をしているツンの手を取って、家の前へと重い足を引きずりながら歩きだす。

 
ξ;゚听)ξ「入るの……?ここに?」

彼女が不満を洩らすのも仕方がないだろう。
家屋はお世辞にも見栄えがいいと言えないほどに、木でできた壁には穴が開き、黒カビで元の色が分からなくなりそうなほど変色している。


110:\(^o^)/明日の中間考査オワタ◆d2siRJjf1Q
06月05日22時19分27秒 9FNxY+j8O

 
(´・ω・`)「ワガママは言ってられない。そうだろう?」
 
ショボンはどうにも自分のしている事が滑稽で可笑しくなり、薄ら笑いを浮かべている。
 
普段、彼は比較的消極的で、ここまで自分を前に出して行動することはなかなかない。
 
(´・ω・`)(非常時だから、か?それとも――)
 
自分の変わり様について思案を巡らせながら扉を開いたショボンを待っていたのは――
 
 
(´<_` )「…………」
 
凄まじい剣幕でこちらに銃を向けた、頬の痩けた男だった。


111:(;^o^)ageてみよう……◆d2siRJjf1Q
06月07日21時13分28秒 MagJB4BnO

(;´・ω・`)「な………」
 
島民が待ち構えていることはある程度予想していたが、まさか銃火器で武装しているとはこれっぽっちも想定していなかった。
 
ξ;゚听)ξ「嫌……」
 
あまりの男の剣幕に、ツンは半歩引き下がる。
と同時に、男の顔が緩んだ。
 
 
(´<_` )「……名前は?」
 
(;´・ω・`)「眉賀……しょぼくれです。彼女は津出麗子……」
 
突然の問い掛けに、困惑しつつも無難な回答を述べると、男はそうか、と適当に相槌を打ち、武骨な拳銃を下ろした。


112:◆d2siRJjf1Q
06月08日11時46分30秒 5D1DShXZO

(´<_` )「……脅かしてすまなかったな、俺は流石 弟者だ」
 
そういうと、弟者は手を差し出した。
 
(;´・ω・`)「…………」
 
ショボンは差し出された手を黙って見ていることしかできなかった。
 
(´<_` )「いきなり銃を突き付けてきた奴と握手を交わす程愚かしくない、ということか……」
 
弟者はボロボロの木製の椅子に腰掛けると、上着の胸ポケットから煙草を取出し、火を点けた。


113:◆d2siRJjf1Q
06月08日11時51分18秒 5D1DShXZO

(´<_` )「まあいい。それよりその制服……VIP高か?災難だったな」
 
弟者は肺にため込んだ紫煙を、大きく吐き出した。
 
 
(  ω )「お………」
 
それが合図になったかのように、ブーンが目を覚ます。
 
( ;^ω^)「お……?」
 
目を覚ましたのはいいが、どんよりとした重いふいんき(ryに、ブーンは困惑した。
 
(;^ω^)「あのー……」
 
(´<_` )「……ん? 何だ?」
 
 
( ^ω^)「今沖田産業」
 
流れをぶった切る相変わらずの空気の読めなさ。ブーンのそこに痺れる!憧れるぅ!


115:◆d2siRJjf1Q
06月11日22時57分03秒 kCU6pgoXO

ξ#゚听)ξ
「とり
 あえず
 死ね!」

(;^ω^)「スマソ、後生だから落ち着いてくれお!なんかスタンド的な物が見えてるお!」

どうでもいいけどジョジョって面白いよね。

 
ツンのマウントパンチにより、ブーンの顔がまるで発酵したパン生地の様に真っ赤に膨張してしまった頃だった。

 
(´<_` )「………おい、扉や窓を出来る限り補強しろ。奴(やっこ)さんらがお出ましのようだ」

薄汚れた窓ガラスから、小さな無数の光が確認できた。


116:( ^o^)ちなみに信頼度は('A`)主観時限定◆d2siRJjf1Q
06月11日23時01分03秒 kCU6pgoXO

 
(;´・ω・`)「なら、逃げ―――」
 
(´<_` )「だが断る。……潰せる内に一匹でも多く潰す」
 
弟者は手にした銃を丹念に確認すると、ショボンにそれを放って寄越した。
 
(´<_` )「45口径だ、安全装置は外してある。……使い方はわかるな?」
 
(;´・ω・`)「なんとなく程度なら……」
 
ショボンは重厚感溢れる拳銃を半ば戸惑いながら、まじまじと見つめている。
 
(´<_` )「この島は裏での取引が盛んだ。島民の中には銃を携行したままの奴もいるだろうから、そいつも利用しろ」
 
その間、ブーンらは家具を動かして簡易的なバリケードを作り上げた。


117:( ^o^)ギャグ書きてー◆d2siRJjf1Q
06月12日20時07分26秒 LSQdrIXjO

(;^ω^)「窓は棚で塞いどいたお!」
 
(´<_` )「よし、お前はこいつを使え」
 
弟者は腰にさしていた銃を引き抜くと、ブーンに渡した。
 
( ^ω^)「これなんて拳銃?」
 
(´<_` )「ワルサーだ。俺のお気に入りだから壊すなよ?」
 
手に握られた銃は黒光りしていて、その重厚感が非常に頼もしく思えた。
 
直後、小屋の中はガラスの砕け散る音、扉を叩く音に包まれた。
ガタガタと震える体に喝を入れ、ぎゅっとワルサーのグリップを握り締める。
 
(´<_` )「眉賀、二階から迎撃しろ!弾は二階のリュックにそれなりに詰め込んできた、反撃に注意しろよ!」
 
(´・ω・`)「はい!あと、僕のことはショボンと呼んでください!」
 
そういうが早いか、ショボンは朽ちかけている木の階段を駆け上って二階へと姿を消した。


119:◆d2siRJjf1Q
06月14日20時29分33秒 DByUECt+O

 
ショボンが姿を消してから間もなく、乾いた炸裂音と肉が吹き飛ぶ不快な音が屋外から鳴り響く。
 
(´<_` )「津出、お前は隠れてろ。内藤、お前は玄関を見てろ。入ってきた奴は問答無用で打ち殺せ」
 
そういうと弟者はサブマシンガンのような形状の銃器を手にして裏口へと向かった。
 
 
(;^ω^)(ぶっちゃけKOEEEEEEEEEEEE!)
 
ツンまで居なくなったら気がおかしくなりそうだ。
窓を塞いでいる棚や木造の扉がギシギシと軋んでいる。老朽化がひどく、もう長くは保たないだろう。


120:◆d2siRJjf1Q
06月14日20時31分27秒 DByUECt+O

(♯^ω^)「こうなったらもう……ヤケクソだお!!」
 
銃口を扉に向けて、弾薬を薬室に送り込み、引き金を引いた。
パン、ともバン、ともつかない炸裂音と共に鉛弾が銃口から射出される。
 
銃弾は木の扉に綺麗な弾痕を残した。恐らく、扉を叩いていた島民の体を貫いただろう。
 
しかし扉を叩く音は止まない。
 
 
ξ;゚听)ξ「ブーン!窓がもう保たないわ!早く!」
 
ツンが悲痛な声を上げたのと同時に、棚が砕け、窓を突き破り数人の島民が屋内に侵入した。


123:(^o^)ノ<道民だかららき☆すた見れないぞコノヤロー◆d2siRJjf1Q
06月16日23時27分23秒 CVuYOPW7O

(;^ω^)「おおっ!!」
 
素早く向き直りワルサーの引き金を引く。
放たれた弾丸は空を裂き、島民の腕を貫いた。
島民の腕から鮮血が滴り落ち、床に黒い染みが作り上げられる。
 
(♯゚う゚)「ア゙ァッ!」
 
撃たれた島民とは別の島民が手にした小振りの斧を放る。
斧は放物線を描きながらブーンに迫り、そして………
 
 
 
( ^ω^)「キャッチだ。とうっ」
 
斧はブーンの手に納まった。


124:/(^o^)\PCも無いし俺オワテル◆d2siRJjf1Q
06月16日23時30分32秒 CVuYOPW7O

(♯`ω´)「あたぁっ!」
 
ブーンは島民の横を走りぬけ、そして手にした力一杯斧を振るう。
 
(メメ う )「ガッ……!」
 
斧の背は見事に島民の後頭部を捉える。
頭部を強打した島民は力なく膝から崩れ落ちた。
 
(♯^ω^)「僕はこんなところで死ぬわけには……いかないんだおッ!!」
 
ブーンは左手に構えた斧の柄と、右手に携えたワルサーのグリップをきつく握り直した。


125:(^o^)ノ隊長見てるかなー◆d2siRJjf1Q
06月18日16時25分07秒 LcDaMrxpO

(´・ω・`)「まず一人!」
 
手にした45口径から次々と鉛弾が射出される。
 
多量の弾丸を浴びた島民が一人、また一人と倒れてゆく。
 
 
(´・ω・`)「こりゃ手が痺れて適わないな」
 
手をぷらぷらとさせながら、もう一方の手で素早くリロードを行なう。
 
(´・ω・`)「……おや?」
 
ショボンはボロボロの学習机と思しき残骸の中に、に一丁の銃があるのを発見した。
 
(´・ω・`)「……もらってこうか」
 
ショボンは黒光りするそれを拾いあげると、自分のリュックの底にしまい込んだ。


127:◆d2siRJjf1Q
06月22日18時38分23秒 lx5DkVX8O

 
(´<_`♯)「どらぁぁぁあ!」
 
ばら撒くように射出された無数の弾丸が島民を貫き、手にした凶器を穿ち、老朽化した家屋の壁に多量の弾痕を残す。
 
弟者が使用しているのはマシンピストルと呼ばれるサブマシンガンのような小型の銃である。
 
 
(´<_` )「よし、手榴弾発見。こいつは……45口径用のマガジンか」
 
島民の骸から手慣れた手つきで身ぐるみを剥いでゆく弟者。しまいには財布までくすねる始末だ。
 
 
(´<_,` )「役得ってやつだな。これで欲しかったポンプ式のショットガンが買えそうだ」
 
もっとも、これから先、銃を買う機会があるかどうかと言われたら、無いだろうが。
 
 
(´<_` )「黙れ地の文」
 
フヒヒwwサーセンwww


128:◆d2siRJjf1Q
06月22日21時28分56秒 lx5DkVX8O

 
弟者は散らばった木の破片を足で押し退けながら、先程の戦闘で砕け散ってしまった扉のあった場所を通り抜ける。
 
(´<_` )「寝室か……?」
 
部屋の隅に設置されたくたびれた布団のシーツには住民のものと思われる黒ずんだ染みが所々にポツポツと見受けられる。
 
 
(´<_,` )「……ビンゴだな」
 
汚らしい布団を除けると、その下には大型の銃が隠されていた。
 
 
(´<_` )「コイツはドラグノフか……ふむ、スコープがイっちまってるな」
 
舐め回すようにライフルを点検すると、弟者は小型のバックパックから縄を取出し、ライフルを背中に括り付けた。
 
 
そして寝室を後にしようとしたその時、轟音と共に小屋が大きく揺らいだ。


130:◆d2siRJjf1Q
06月30日20時15分26秒 PWv0VrAXO

 
突如、白い皮膚に覆われた腕が木造の壁を紙切れのように打ち砕き、ブーンの眼前にいた島民の頭蓋を粉砕したのだ。
 
(;^ω^)「フヒィッ!?な、なんじゃこりゃー!」
 
二階から射撃に専念していたショボンは驚愕した。
目の前に、醜悪な顔をした白い肌の巨人が現われたためだ。 
 
(゜旦(゜)「………」
 
 
(;´・ω・`)「なんだ……なんなんだよ……コイツは……!」

 
(゜旦(゜#)「ウゴァァァァァ!!」       
白い巨人は吼えた。空気がビリビリと振動して、天井から埃が舞い落ちる。


131:◆d2siRJjf1Q
07月03日20時38分14秒 Zex6elJRO

 
(´<_`;)「エルヒガンテ……!ここで戦闘するのはこちらに不利だ!退くぞ!」
 
 
弟者は化け物の巨体に弾丸を撃ち込みながらブーンらを裏口へ先導した。
 
 
⊂二二(;^ω^)二⊃「す、スタコラサッサだぜー!」
 
僕達は裏口から外に飛びだした。
あらかじめ弟者さんが島民を掃討していたようで、付近に僕達以外の生物の気配は感じられない。
 
 
(´<_`;)「近くに採石場がある!そこで迎え撃つぞ!」


133:◆d2siRJjf1Q
07月07日19時32分53秒 6ER6iFGpO

 
僕達は採石場まで全力疾走した。
途中何度も足場の悪い地面と接吻しそうになったが、泣き喚かないで顔を上げた。
 
自分の命がかかってるんだ。猿でもそうするだろう。
 
 
――――
 
(;^ω^)「ついたお!」
 
無数の横穴が不気味な口を開けている採石場。
体育館四つ程の広さだろうか。
 
弟者は全員が採石場に入ったのを確認すると、声を張り上げて指示を出した。
 
(´<_`;)「各自散開!迎撃態勢に移るぞ!」

僕は残弾数を確認すると、開けた入り口へ銃口を向けた。


136:◆d2siRJjf1Q
07月11日18時39分34秒 NOk1VT8wO

しかし、依然として僕達がくぐってきた入り口は静寂に包まれたままだ。
 
 
(;´・ω・`)「ブーン!」
 
ショボンが悲痛な叫び声をあげた。
と、同時に背後から威圧感を感じる。僕は咄嗟に振り向こうとした。
 
(゚ω゚(♯)「ぐもっちゅ!」
 
振り向いた僕の頬に強烈な痛みが走った。
そのまま僕の体は弾き飛ばされて岩壁に叩きつけられる。
 
 
(;´・ω・`)「ブ―――ン!!」
 
ショボンの声が聞こえる。 
 
体が……動かない……?
骨が何本か折れたのだろうか、じわじわとした痛みが腕に残る。
頭を打ち付けてしまったようで、立ち上がることもできそうにない。


137:\(^o^)/やっと一区切りついた◆d2siRJjf1Q
07月11日18時46分34秒 NOk1VT8wO

(#´;ω;`)「クソッ!化け物めぇぇぇえ!!」
 
ショボンの45口径から次々と鉛弾が吐き出されてゆく。
 
(#´;ω;`)「うわぁぁぁぁあ!!」
 
そしてついに、銃口から鉛弾が吐き出されなくなった。薬室が空になったのだ。
 
(メ´ ω `)「グッ……!」
 
巨人がその隙を逃す筈が無かった。その逞しい腕はショボンの胴を捉え、彼を岩壁に叩きつけた。
 
 
 
 
―――――そして、今に至る。
 
 
(;メメ^ω^)(痛いお……ドク……オ……)
 
 
ブーンは飛んでいきそうな意識を必死に繋ぎ止め、ふるえる手で携帯を探し出すと、ドクオに助けを求めるメールを送信した。
 
メールの送信が完了したのを見届け、ブーンは安堵し、ゆっくりと目を閉じた。
 
第3話―A「混迷」 完


あきゅろす。
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