('A`)ドクオが狂気の島から脱出するようです
第2話「遭遇」
31:(^o^)ノ<ココカラ第2話「遭遇」ダゾー◆d2siRJjf1Q
04月30日08時30分35秒 o7kLsLKJO
気味が悪くなった俺はそそくさと船に乗り込んだ。
結構凝った造りみたいだな
船旅は、快適……でもなかった。むしろ気持ち悪くなって困る。
おまけにラウンジ島はかなりの離島で、半日近く航行しなくてはならなかった。
ただ一人、ブーンだけは楽しそうに海を眺めていた。
ラウンジ島に着く頃には、7時を回っていた。
ラウンジ島は正直予想していたよりずっと大きかった。
なんていうか、不思議な雰囲気だ。
西洋風の大きな城が、遠目でも確認できた。
('A`)(………会えるかな……)
ドクオのトーチャン、カーチャンらが行方不明になったのは、ここラウンジ島での事だった。
しかし行方不明になってからもう5年近くになる。
生きている筈が無いと、心の何処かで諦めていた。
33:(^o^)ノ<メンドイカラageテ書クゾー◆d2siRJjf1Q
04月30日09時14分55秒 o7kLsLKJO
( ・∀・)「よっしゃ、宿行くぞー」
手を叩いて生徒に移動を促す様は、流石教師といったところか、なかなかサマになっている。
( ・∀・)「最後尾のヤツは後でボラギノールにご厄介になるぞー」
前言撤回。正直、旅行先でハッスルするのは控えてもらいたい
職権濫用して強姦イクナイ!
( ^ω^)「なんか不気味な島だお……」
('A`)「人が誰もいねぇな……」
時間が時間とはいえ、この規模の島の船着場になら漁業関係の役職の人間がまだ数人居てもおかしくない、おまけに近くの小屋は人の気配はまるでないが、明かりが灯っている。
( ・∀・)「………」
34:◆d2siRJjf1Q
04月30日09時20分25秒 o7kLsLKJO
日も傾いていて、尚且つ静寂。
肝試しをするならうってつけだろう。
だが生憎、肝試しを堪能しに来た訳ではない。
_
( ゚∀゚)「なんか、ラウンジって変な島だな」
( ´∀`)「がっかりだモナー」
延々に続くかと思われるような船旅を耐えた生徒達は、かなりストレスが溜まっていたのだろう、好き勝手に島を罵倒し始めた。
( ^ω^)「ドクオ、この分だと出発まで時間がかかりそうだから散策しないかお?」
退屈したのだろうか、ブーンがドクオに散策を提案してきた。
('A`)「うんにゃ、この歳で死にたくないからパス」
そりゃそうだ、こんな夜中に見知らぬ島でウロウロしたらのたれ死ぬかもしれないのだ
わざわざ率先して死にたがる訳がない
35:◆d2siRJjf1Q
04月30日09時23分34秒 o7kLsLKJO
( ^ω^)「ちょwwwwwいつも死にたいとか言ってる奴が何言ってるおwwww」
('A`)「うっせwww童貞捨てる前に死ねるかwww」
( ^ω^)「じゃあ僕はショボンといってくるおwwwwついてくんなおwwwww」
そういうとブーンは生徒達の群れの中に消えていった。
三十分ほど経っただろうか、先程ブーンの提案に乗っていれば良かったと、今更ながら後悔し始めたときだ。
生徒の断末魔が聞こえたのだ
落ち着け俺!さて、どうするか……?
1事件の匂い!見に行くっきゃないな!
2いやいや、面倒事は後免だ、黙ってよう
3なんかヤバそうだな……どこかに身を潜めよう
>>36
36:名無しさん
04月30日09時40分23秒 LjvvyYhYO
"1"で。
w k t k !!!!!!
38:(^o^)ノ<また安価だぞこのやろー◆d2siRJjf1Q
04月30日11時03分20秒 o7kLsLKJO
好奇心にかられたドクオは、生徒達を掻き分け、断末魔の発生源に辿り着いた。
(゚ら゚)「…………」
そこに立っていたのは、血に塗れた斧を握り締めた島民と思しき男だった。
Ω「おい!何やってんだオッサン!」
生徒の一人がいきり立って島民に詰め寄って行く。
(゚ら゚)「ヴァア!」
Ω「うわらばっ!」
詰め寄っていった生徒は、斧の柄で頭を殴打され、地面に崩れ落ちた。
これを合図に、生徒達が叫び声のような悲鳴を上げながら散々に逃げ出した。
武器を手にした島民は次第に数を増し、生徒達に次々と襲い掛かる。
(;'A`)(ここは………)
1:近くの木造の小屋に隠れてやり過ごそう!
2:皆と一緒に逃げよう!
>>39
39:名無しさん
04月30日11時05分07秒 MIlONLSmO
wktk
40:>>39( ゚д゚ )……あるあるwwww◆d2siRJjf1Q
04月30日11時06分54秒 o7kLsLKJO
再安価>>42
42:名無しさん
04月30日12時38分23秒 oIv/daX3O
1
43:◆d2siRJjf1Q
04月30日13時11分48秒 o7kLsLKJO
(;'A`)(俺の運動神経だと逃げ切れないかもしれん、ここは隠れてやり過ごす!)
ならばまだ大混乱に陥っている今がチャンスだろう。
あたりを見回す。
('A`)(あれだ!)
木造の倉庫と思われる建物が目に入った。
急いで走り寄る。幸い施錠されていないようだ。
中は埃まみれで、長い間使われていなかった事は容易に想像できた。
(;'A`)「はぁ…はぁ…クソッ…!なんだってんだよ……」
ドカリと腰を下ろす。
恐怖で頭がおかしくなりそうだ。
一体なぜ島民らは俺たちを襲ったのか……
小さな窓から外の様子を伺う。
(;'A`)「な…………」
赤。
十数人の生徒が、皆血を流しながら倒れていた。
地獄絵図をそのまま再現したかのような凄惨な光景に、激しい吐き気をもよおす。
(;A;)「う……ゲェッ、ウエェ………」
胃酸の味が口内に広がる。
何も吐き出せるものがないのに、嘔吐感はおさまらない。
自分もああなるのかもしれないという恐怖が、ドクオを支配する。
不意に、扉を開く音が聞こえた。
( ;A;)(クソ……ここまでかよ……)
暗闇の中から現れたのは――――
(;,゚Д゚)「うおっ!?クサッ!」
他ならぬドクオの友、ギコだった。
47:(^o^)ノ<次の投下は明後日予定だぞー◆d2siRJjf1Q
04月30日21時42分15秒 o7kLsLKJO
ドクオの精神は予期せぬ友人の登場に、僅かながら不安がかき消され、活気づく。
(うA`)「ギコ………!」
(,,゚Д゚)「ドクオ!無事だったのか!」
ぱっとギコの顔が晴れやかになったが、すぐ暗く萎んだような雰囲気の表情になってしまった
その原因は程なくしてギコの口から告げられた。
(,,゚Д゚)「……しぃを知らねぇか?」
ギコの話だと、襲撃を受けたとき、散々に逃げて行方がわからなくなったらしい。
近くに隠れてやり過ごそうと別れ際に提案したため、然程遠くに行ってはいないと思う、とのこと
('A`)「いや……自分のことで頭がいっぱいで他のことを見てる余裕なんてなかった……スマン」
ギコはそうか、と呟くと、ドクオの隣に腰を下ろし、大きなため息を吐いた。
しばらくして、ギコはドクオに向き直った
(,,゚Д゚)「なぁ……ドクオ、頼む!」
手を合わせ、頭を伏せて、ギコはドクオにこう言った。
(,,゚Д゚)「しぃを一緒に探してくれ!」
49:(^o^)ノ<タダイマー◆d2siRJjf1Q
05月02日11時52分57秒 TQgkgJ4iO
('A`)b「……あたぼうよ!」
しぃさんがピンチだというのに、見捨てるような真似ができるものか!
(*'A`)(助けだせたらフラグ成立ウマーwwwフヒヒwww)
思わず顔がほころびそうになるが、現彼氏の目の前で不謹慎にもニヤつこうものなら別のフラグが立つことは確定している。
(,,゚Д゚)「なら、早く行こう!しぃが心配だゴルァ!」
('A`)(ここは………)
1いや待て、少しここを調べてから行こう
2そうだな、手遅れになる前に行かないと!
>>50
50:名無しさん
05月02日15時30分54秒 IXLZpMMhO
2だな
51:(^o^)ノ今日ハココマデダゾー◆d2siRJjf1Q
05月02日16時39分17秒 TQgkgJ4iO
外には暴徒と化した島民達が徘徊している。迅速に行動しないと手遅れになってしまうかもしれない。
(;'A`)「よし、急ぐぞ!」
(,,゚Д゚)「おう!」
辺りの様子を伺い、慎重に小屋から近くの草藪へ移動し、身を忍ばせる。
島民の数はざっと4、5人程度か。
('A`)(よし、別々に探すぞ、見つかったら携帯に連絡入れて、さっきの小屋に集合だ)
(,,゚Д゚)(把握、じゃ、俺は港側を探す)
ギコは極力音を立てないよう、南側の港方面の茂みへゆっくり進んでいった。
ギコの姿が見えなくなったのを確認し、北へ続く遊歩道近辺へ歩みを進める。
(;'A`)(あいつら、夜目はあまり利かないようだな)
これならば堂々と音を立てて移動しなければそうそう見つからないだろう。
ドクオは思案することをやめ、しぃの捜索に専念することにした。
52:(^o^)ノ<過疎ニモ負ケズ空気ヲ読マズ◆d2siRJjf1Q
05月03日11時40分44秒 bknifTE3O
('A`)(そういや、しぃさんと携帯で連絡とれないのか?)
ギコはかなり焦っていた様子だったし、ひょっとしたら携帯の存在を失念していたかもしれない。
懐から携帯を取出し、ギコに電話を掛ける。
2回程呼び出し音が鳴ってから、ギコが電話に出た。相当焦っているようだ。
「見つかったのか!?」
('A`)「いや、ちと確認したい事があってな」
電話の向こうからため息が聞こえた。こっちまで滅入ってしまいそうになるから控えてもらいたいものだ。
53:◆d2siRJjf1Q
05月03日11時48分45秒 bknifTE3O
「で、なんだ」
('A`)「さっき確認しなかったが、しぃと連絡できないのか?」
「ああ、電源を切る癖があるらしくてな。非常時だし向こうから掛けてくるだろうと思ったんだが、掛かってこないところを見ると、電池が無いか電話できる状況じゃないって事だ」
('A`)「そうか……!?」
疑問が晴れて、通話を終えようとした瞬間、ドクオの背後の茂みから、手に鍬を持った小太りした中年男が、目を血走らせながら歩み寄ってきた。
(゚ぷ)「ヴヴヴァ……」
そして、鍬を大きく振りかぶった。
振り上げた鍬は、男の真上にあった枯死した木の枝をへし折った。
54:◆d2siRJjf1Q
05月03日11時54分35秒 bknifTE3O
(;'A`)「うおっ!?」
足音で何かが居るのは曖昧に感じ取っていたが、まさか島民はここにはいないだろうと油断していた。
枝の折れた音のおかげで、身に危険が降り掛かろうとしている事をあと一歩のところで気が付いたのだ。
ドクオは咄嗟に体を地面に投げ出し、横薙ぎに払われた鍬による一撃を回避した。
(゚ぷ)「ヴヴ………」
(;'A`)「ひ………!」
ここで逃げ出せば、逃げ切れるかもしれない。でも、ここで逃げては新たに見張りが動員され、ギコとしぃの身が危うくなるのは明白だ。
56:σ(゚o゚)<今日はこれで最後っす◆d2siRJjf1Q
05月03日22時49分01秒 bknifTE3O
(;'A`)「クソが……戦うしかないってのかよ……!」
(゚ぷ)「ヴァア!」
男は乱雑に鍬を振り回し、ドクオににじり寄る。
(;'A`)(いや、無理!これ絶対無理!)
数歩後ろに下がったとき、ドクオの背中が何か固い物にぶつかった。
首だけを回して、ぶつかった物の正体を確認する。
(;'A`)(岩……これはもうだめかもわからんね……)
背後にはドクオの身の丈の2倍はあろうかという大岩、前方には凶器を手にした中年男。
(#'A`)(ええい、ままよ!)
窮鼠猫を噛む。先人はいい言葉を考えたものだ。
このまま死ぬのを待つだけというのならば、せめて一矢報いてやろう。
(゚ぷ)「ヴゥ―!」
男が鍬を振り切った瞬間、ドクオは男目がけて突進した。
57:◆d2siRJjf1Q
05月04日16時56分56秒 /EJTi1U5O
(#'A`)「うおぉぉぉっ!クソ野郎が!くらいやがれ!」
ドクオ渾身のショルダータックル!
ミス!島民にダメージをあたえられない!
(゚ぷ)「…………」
(;'A`)「……あり?」
ドクオ渾身のタックルでは、島民を突き飛ばすに至らなかった。
それどころか、むしろ島民の脇腹に肩を埋めるような無防備な態勢になってしまったのだ。
(;'∀`)「え、いや、あの、ほら……その……ちょっとしたアメリカンジョークっすよ!AHAHAHAHAHAHA!」
58:(^o^)ノ<今日ハココマデダゾー◆d2siRJjf1Q
05月04日17時02分18秒 /EJTi1U5O
(#゚ぷ)「ヴ……ウボァー!」
(;`A')「キャアァァァァ!」
相当気に障ったのだろう。島民は鍬を振り上げ、吼えた。
ドクオは咄嗟に男から離れると、岩に沿って逃げ出した。
(#゚ぷ)「ブルァァァァ!」
激昂した島民は鍬を乱暴に振り回し、ドクオを追い掛ける。
追い付かれたら生きて朝日を拝むことのできる可能性は無いに等しいだろう。
岩の周りを半周ほどした時、枯れた草の影に、洞穴を見つけた。
(;'A`)(! あの洞穴に隠れよう!)
今ならまだ岩のお陰で男から見えない位置に立っている。
ドクオは躍起になり、洞穴に勢い良く滑り込んだ。
59:◆d2siRJjf1Q
05月05日21時13分53秒 nTi1T4ubO
洞穴の中はごつごつした岩だらけで、隠れるのにはうってつけだ。
(;'A`)「ふう……これならやり過ごせそうだな」
ぐい、と額に滲んだ汗を拭い、丁度良い大きさの岩に腰掛けた。
普段の生活からは想像もできないほど酷使した体は、動くことを拒否していた。
( 'A`)「飲み水と食い物はあるし、三日くらいなら保つだろう……」
ごろりと岩に体を投げ出して、目を閉じる。
心地よい冷たさが、睡魔を増幅させる。
ドクオの意識は、次第に遠退き、何者も阻むことの無い領域へ徐々に微睡んでいった。
60:◆d2siRJjf1Q
05月05日21時23分58秒 nTi1T4ubO
('A`)「んあ………」
知らぬ間に眠ってしまったようだ。
岩の上で寝たせいか、背中が痛い。
( )「…………」
ドクオの荷物があった場所に、見知らぬ島民と思われる男が、腰を下ろして何かしている。
(;'A`)(……………)
向こうはこちらに背を向けており、ドクオが起きた事に気付いていないようだ。
額を冷や汗が伝う。
(;'A`)(殺るなら今、か……)
近くにあった石を握り締め、ゆっくり、ゆっくりと男ににじり寄る。
(#'A`)「チェストォォォ!!」
( ゚_ゝ゚)そ「はぴゅん!」
今度は上手く決まったようだ。
力一杯振り下ろした石を頭部にくらった男は奇声を上げて崩れ落ちた。
64:◆d2siRJjf1Q
05月08日10時42分09秒 WeeNMdnaO
('A`)「フッ……安心しろ……手加減はしておいた」
厨臭い台詞を吐き出し、恍惚に溺れたかのような、満足気な顔をしながら、ドクオは男の顔を覗き込んだ。
( _ゝ )
(;'A`)(え?ちょまっ……えぇ?死んだ?)
男はピクリとも動かない。
(;'A`)(どうしよう……)
1取り敢えずちゃんと生死を確認しよう
2物色すべきだろ……常識的に考えて……
3ザオラル!ザオラル!
>>65
65:名無しさん
05月08日16時57分45秒 ag6uX5DOO
2
66:◆d2siRJjf1Q
05月08日20時43分45秒 WeeNMdnaO
取り敢えずこの男も島民なのだ、武器の一つや二つ持っていてもおかしくないだろう。
今後のことを考えると、武器はあったほうが色々と役に立つ。
('A`)(なんかないかな〜)
武器でなくとも、何かあるはずだ。
しかし男のズボンを剥いでまで探したが、武器は見つからなかった。
(;'A`)「……………」
出てきたのはアニメキャラのフィギュアやら同人誌やら、使えそうなものは全くといっていいほど無かった。
いや、別の用途になら使えるかもしれないが………
67:◆d2siRJjf1Q
05月08日20時46分48秒 WeeNMdnaO
( ´_ゝ`)「う………ん?」
しまった!まだ死んでいなかったのか!
のそりと体を起こした男は、自分の体とドクオの顔を交互に見つめ、そして…………
( ´_ゝ`)「……うほっ?」
('A`)「いい男……って違う!」
俺にその気はない、断じて無い。過去にそうだった訳でも、未来にそうなるつもりも無い。
( ´_ゝ`)「そうか、じゃあなぜ俺は素裸なんだ?」
(;'A`)「だって、島民でしょ?」
男はふむ、と鼻を鳴らして、まじまじとドクオの顔を食い入るように見つめてきた。
69:◆d2siRJjf1Q
05月09日23時02分23秒 wq7iq8kyO
( ´_ゝ`)「なら、君は島民ではないのだな?」
男は複雑な表情を浮かべており、どこか期待しつつも、目の前のドクオのことを裁量しているようなものだった。
( ´_ゝ`)「一体全体どういう経緯でここまで北のか産業で」
('A`)
「VIP高の旅行
港で襲撃にあう
友達探してたら襲われた」
男はうんうんと頷いてドクオの話を聞いていたが、ふと思いついたかのように口を開いた。
70:◆d2siRJjf1Q
05月09日23時10分08秒 wq7iq8kyO
( ´_ゝ`)「その、まぁ、なんだ。取り敢えず自己紹介をしよう。俺は流石 兄者。アニメをこよなく愛する、一般市民だ」
兄者はどうだ、と胸を張ってふんぞり返っているが、一体今の紹介文のどこにそれだけ偉ぶれる要素があったのだろうか。
取り敢えずドクオの自己紹介は割愛させていただく。
( ´_ゝ`)「で、弟とはぐれてしまってな、食い物もないし、ご近所さんらは武器を持って襲ってくるし………」
('A`)「食料が無い? その割には随分満足そうな顔してますね」
兄者はぎくりとして、恥じらう乙女のように人差し指同士を胸の前でつんつんとしている。
(*´_ゝ`)b「………カバンがあったから、中にあった食料を美味しくいただきました!」
俺は有りったけの力を込めたエルボーを兄者の腹にぶち込んでやった。
71:安価に続き「信頼度」の変動を追加◆d2siRJjf1Q
05月10日19時55分01秒 /obTm7lvO
(メメ´_ゝ`)「正直すまんかった」
口は謝罪の言葉を言ってはいるが、兄者の顔は反省したのかしてないのか、判断するのが難しい顔だった。
('A`)「あーあー……食い物無くなっちまった」
もしかしたら、と淡い期待を抱いてカバンの中身を確認したが、残っていたのは僅かな飲み水と着替え。
それと今となっては使用する機会があるのかどうかすらわからない洗面器具と風呂用具だった。
72:※安価の結果で変動、ストーリーが変化します◆d2siRJjf1Q
05月10日20時05分19秒 /obTm7lvO
('A`)(? つめ切りが入ってるな……持ってきたっけ?)
しばらく思案した後、ようやく入れた覚えの無いものが入っている可能性のある記憶を思いだした。
('A`)(ああ、出発した日の朝、急いでて適当に詰めてきたんだった……)
しかしつめ切りは食べられない。
ドクオは自分の慌ただしさに気恥ずかしい思いを感じながら、つめ切りをバックに戻した。
( ´_ゝ`)「時にドクオよ、一つ提案があるのだが」
('A`)「……なんだよ」
兄者は某ラノベの団長のようにドクオを指差し、高らかに宣言した。
( ´_ゝ`)9m「一緒に行動しないか?」
73:という訳で安価◆d2siRJjf1Q
05月10日20時12分55秒 /obTm7lvO
('A`)「……………」
確かに、二人で居ればメンタル面で大いに助けになるだろうし、戦闘になったら人数が多いほうが勝率が上がる。
だが、デメリットとして、島民に見つかりやすくなることと、飲み水、食料も大量に確保しなくてはならない。
('A`)(どうするかな……)
1一緒に行動するつもりはない
2しぃを探すのにも丁度いいし、一緒に行動しよう
3まず、互いの状況を明確に把握してから決めようじゃないか
>>75
74:名無しさん
05月10日22時57分22秒 utgUk8bBO
4 ピンチになったら(´_ゝ`)をオトリ作戦
75:名無しさん
05月11日00時58分39秒 ba+3waP1O
>>74又は3で
76:(変動:(´<_` )+1、(*゚ー゚)−1)◆d2siRJjf1Q
05月12日09時49分28秒 ocBgp5lRO
('A`)「……まず互いの持ち物を提示しよう。それで一緒に行動するかどうかを決める」
どうせロクな物など持っていないだろう。
何にせよ兄者の存在が自分にとって有益か、無益か。それが肝心だ
( ´_ゝ`)「むう……あるのはこれくらいか?」
兄者は自分の下着の中に手を入れて、何かを探しているようだ。
その時だった。
入り口から差し込む光を何かが遮った。
(゚ぷ)「ヴゥ………」
そこに立っていたのはあの島民を筆頭とした、全員で三人もの島民達だった。
77:◆d2siRJjf1Q
05月12日09時54分56秒 ocBgp5lRO
(;'A`)「なっ……!」
入り口は塞がれ、奥は行き止まり。
フクロのネズミってやつだ。
島民等は思い思いの武器を携え、こちらとの距離を確実に減らしてくる。
万事休す、か。
せめて視覚だけでも狂気から逃れたいと、無意味と知りながらドクオは手で頭を覆ってうずくまった。
( A )(ごめん……トーチャン……カーチャン……)
「諦めるな、俺がいるじゃないか」
兄者の声がする。
「知ってるか?……ラウンジ島ってのは実は意外と物騒な島なんだ」
78:◆d2siRJjf1Q
05月12日09時56分11秒 ocBgp5lRO
洞穴に乾いた炸裂音が、立て続けに響く。
それが銃声だとわかったのは、ほのかに火薬の匂いがしたからだ。
目を開けると、先程まで武器を持ってドクオらを殺そうとしていた島民達は、服を朱に染めていたり、眉間に風穴が開いていた。
そしてドクオの横には煙を銃口から立ち上らせるトカレフを構えた兄者の姿があった。
( ´_ゝ`)「銃器の密輸が多いこのラウンジ島ならトカレフくらい、簡単に手に入る。弟者が軍オタで助かった」
兄者はくるくると銃を指で弄びながら自分の荷物の山に近寄ると、フィギュアや同人誌の山からくたびれたホルスターを引っ張りだし腰に据えると、それにトカレフを収めた。
80:速さだけが取り柄です◆d2siRJjf1Q
05月14日20時26分38秒 Qpd6zzLVO
( ´_ゝ`)「このホルスターは弟者が作ったんだ。渋いだろう?マガジンも差し込めるスグレモノだ」
兄者はほれほれ、とホルスターを得意気に見せ付けているが、ドクオはそんなことよりも気になることがあった。
('A`)「銃器……密輸……?」
( ´_ゝ`)「ああ、大っぴらに取引ができん密輸も、本土から離れているラウンジなら結構見つからんでやり取りできるからな」
そういうと兄者はホルスターからトカレフを抜き放ち、ドクオの眉間に照準をあわせた。
不意を突かれた上、殺されるかもしれないと思って何か行動しようとするのだが、腰が抜けてしまったようだ。
さぞかし兄者には腰を抜かした俺の姿が滑稽だったんだろう。くっくっと笑い声を噛み殺したように笑った。
81:(;^o^)とりあえず今日はここまでで勘弁◆d2siRJjf1Q
05月14日20時34分21秒 Qpd6zzLVO
( ´_ゝ`)「やはり一緒に行動しよう。肝っ玉が座ってない上武器もないのに今のこの島から無事に脱出しようなんて無謀すぎる」
そう言うと兄者はドクオに手を差し伸べた。
ドクオが兄者の手を掴もうとした時、島民の骸が蠢きだした。
ちろちろと島民の骸から触手のようなものが忙しなく動いている。
(;´_ゝ`)「チッ!成虫になったのが紛れてたのか!」
兄者がトカレフを構えるのとほぼ同時に、島民の体を突き破り、不気味な生物がその姿を露にした。
82:◆d2siRJjf1Q
05月17日22時57分23秒 W1tkTopBO
島民の血潮で妖しく光るその生物は、まるで虫のような形をしているのだが、ひっきりなしに蠢いている触手と、そして何よりおぞましい、巨大な眼球が特徴的だ。
( ´_ゝ`)「うりゃ!」
素早く兄者が引き金を引くと、薬室から弾丸が爆発音とともに射出され、化け物の体に次々と赤い斑点を刻み込んでゆく。
化け物もしばらく耐えてはいたが、体にいくつもの鉛玉をもらい、耐えきれなくなったのだろう。
引っ繰り返ってのたうち回り、断末魔をあげると、糸が切れたあやつり人形のように動かなくなった。
83:◆d2siRJjf1Q
05月17日23時01分12秒 W1tkTopBO
( ´_ゝ`)「むう……まさかこんな町外れにここまで成長した奴が居るとは……」
兄者はトカレフの残弾数を確認しながら、不安げな表情を拭いきれないような顔をしていたが、とりあえず安全を確認すると強張っていた顔を緩ませて、岩に腰掛けた。
('A`)「……さっきの化け物、知ってるのか?」
( ´_ゝ`)「……ああ」
兄者は苦笑いを口元に湛えながら、当たり障りのない簡素な返事をすると、すっくと立ち上がった。
( ´_ゝ`)「詳しい話は君の友人を探しながらにしよう、ちと長い話になりそうだからな」
第2話「遭遇」 完
無料HPエムペ!