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('A`)ドクオが狂気の島から脱出するようです
別ルート >>225

260:(^o^)ノ >>225の3◆d2siRJjf1Q
08月14日12時31分16秒 qwunP9H9O

ドクオの胸中には、兄者が恐らく――いや、確実にこの事件のかなり深いところにいる、という確信めいたものがあった。


('A`)「しぃさん、合流できてよかったと言いたい所だけど……俺はアイツを追うよ」


そう言うと、しぃさんは不安そうな表情を見せたが、ギコも近くまで来ていることを伝えると一転、嬉しさで顔を綻ばせた。


('A`)「ギコと合流できたら、あまり動かないほうがいい。この辺りは警戒が薄いみたいだから」

(*゚ー゚)「わかったわ、ありがとうドクオ君。……気をつけてね」


しぃさんはそう言って俺を見送ってくれた。

兄者が向かった山は、公園の港側入口から見て東の方角にある。

遠巻きに見る分には小さく見えたラウンジ島も、いざ足を地につけて見れば中々大きい島なのだと思い知らされる。


261:(^o^)2回に分けて投下する。今日はここまで◆d2siRJjf1Q
08月14日12時43分14秒 qwunP9H9O


('A`)(まだそれほど距離は開いていない筈だけど……追いつけっかな)


土地勘は向こうの方が圧倒的に有利だ。ベストなルートを採択し、スイスイと先に進むだろう。

ましてやこれから向かうのは木々が生い茂り、足場の悪い山の中なのだ。

だが、兄者に追いつけずとも目的地は同じなのだから、遅れすぎなければ問題はない。


('A`)(あの光源を目指せば……兄者もそこに向かったはず……)


山小屋やちょっとした集落ではないことは容易に想像できる。
兄者のあの反応からして、事件に深く関わっている施設なのだろう。


懐に忍ばせたナイフの重みが、これから向かう場所への未知故の恐怖感を、幾分か和らげてくれたような気がした。


264:◆d2siRJjf1Q
05月12日23時18分41秒 qDus5ozuO

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―――



( ´_ゝ`)「少しばかり、マズいか……」

そう呟く兄者の眼前には、鉄格子を挟んで醜悪な怪物が耳障りな羽音を立てながら坑道の中を這い回っていた。

(;´_ゝ`)「想定していたよりも大分早く仕上げてきたな……」

兄者達が知りうるプランとは大きく異なる展開。
計画通りに全てが進んでいるのなら、今、目にしている化け物が完成している筈では無いのに。

(* ∀ )「イカすだろぉ?私の人形はよぉ」

(;´_ゝ`)「ッ!」

兄者は振り向きざまに銃をホルスターから抜き放ち、躊躇うことなく声の主目掛け発砲した。

しかし、放たれた銃弾はいずれも命中することは無かった。

265:◆d2siRJjf1Q
05月12日23時30分15秒 qDus5ozuO

(* ∀ )「おーおー、兄者ちゃんったら激しいねぇ?オネーサンに会えて嬉しいかにゃー?」

(;´_ゝ`)「……何でお前がここにいるんだ!」

涼しい顔で兄者を詰る女。
兄者は銃口を女の眉間に向け、叫んだ。

(* ∀ )「えー?アイツが帰ってきたし、暇になったからブラついてるだけだけどー?」

兄者の剣幕に微塵も気圧された様子も無く、女は飄々とした態度で答えた。

その手にはひらひらとスローイングナイフを遊ばせている。

(;´_ゝ`)「帰ってきた……?」


女の言葉を復唱するように、兄者は尋ねた。

(* ∀ )「そ、アンタら兄弟がたっぷりと可愛がってやった……」

266:◆d2siRJjf1Q
05月12日23時45分16秒 qDus5ozuO

(;´_ゝ`)「馬鹿な!アイツは実験に耐え切れずに――」

(* ∀ )「……死んだよ、確かにね」

女が暗がりから姿を現す。
栗色の髪に猫のようなどこか人懐っこい目。
ライダースーツにスローイングナイフを携行するためのベルト。
体のラインが必要以上に強調され、彼女のスレンダーさがより一層際立っている。

(*゚∀゚)「……でもね、それが何だって言うのさ?」
やれやれといった様子で女は兄者を見遣る。

(*゚∀゚)「アンタ達は、何を研究してたのか忘れちゃったの?」

(;´_ゝ`)「……信じられないな、研究していたからこそ、尚更だ」

兄者の頬を冷や汗が伝う。
もしも彼女の言うことが事実だとするならば、今この島にはとんでもない化け物が存在することになる。

(*゚∀゚)「……ま、いつか会えるんじゃない?」

そういうと女は兄者に背を向けた。

(;´_ゝ`)(何を―――)
兄者がそう思った瞬間、 女は地面を蹴って空高く跳び上がった。


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