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心精神
抱きつき魔



「……赤司の妹は、
馬鹿なのだな。」



「……へ?」



「相手の過去が視れるというのは、
とても有力だ。


相手の過去を視るとすると、
今までの相手の記録…
技などがわかってくるのだよ。

それなら桃井だけでも
足りるかもしれないが……。


赤司。
この能力は、相手を一度視れば
ずっと過去が分かるのだな?」



「ああ、そうだ。」



「ということは、一度視れば
その後から起こるもの…

その後からの過去までも分かるのだよ。


例えば黄瀬と一回、
練習試合をして別れたとする。

一週間後に、試合があって、
その一週間の間に、
黄瀬が新しい技を覚えた。

その時にまた、赤司の妹が
黄瀬の過去を視れば……

黄瀬が今までやってきたこと、
やろうとしている技が分かるのだよ。


簡単にいえば、
未来が分かるのと同じことなのだよ。」




緑の人は説明してくれたけど。


……言葉が難しくて、
イマイチよくわからなかった。

わかったことといえば、
まぁ僕の能力は使えるということ。

……それだけだった。



「分かったか?」



僕は気まずそうに軽く、
横に首をふった。



「何故分からないのだよ…。」



「真太郎、漓真に
難しく説明しても余り意味はない。」



「言うのが遅いのだよ!!」



「みどちんうるさいー。」



「赤司っちの妹ちゃん、凄いんスね!

え〜と、名前何ッスか?」



「漓真だ。」



「俺、黄瀬涼太って言うんス。

漓真っち、宜しく!」




手を差し伸べられる。
……これは、握手をしろと
いうことなのかな?



むぎゅー




「ん…。」



「……え、ちょっ!
漓真っち何してるんスか!?///」



「何って…
抱きついてるだけ。」



「赤司の妹大胆だな〜。」



「ああ、漓真は
抱きつき魔だからな。」



「言うのが遅いッス〜!!//」



相手が顔を真っ赤にさせているのを、
僕は知らなかった。



……迷惑かなとは思っていたけど。
役に立ちそうだから、良かった。

お兄ちゃんはやっぱり、
いつもやってることがあってるなぁ…。




帝光中学バスケ部*完




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