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Short story1
※これはパンツです



俺は手にした秘宝を片手に、感動と興奮で身体を打ち震わせていた。



手に握るは、ずっと欲しいと渇望していたそれ。漸く手に入れた喜びに我を忘れてしまいそうなくらいだが、焦りは禁物だ。


欲していたものをやっと手中に収めたという感動は、今この一瞬だけしかないのだから。



逸る気持ちを抑えてそれを愛おしむように手のひらで包み込むと、まだ微かに残る暖かな温もりが肌に伝わってくる。


それを両手に持ち、早まる心音を宥めつつゆっくりと顔ををうずめてゆくと、柔らかい綿の生地が心地好く俺を包んだ。
ほのかに暖かいそれに自然と顔がほころぶのを感じながらも、惜しみなく息を深く吸い込むと、一日経ったことにより良い具合に熟成された甘美な香りが鼻に充満する。



なんて、素晴らしい香りなんだろうか。
このまま一生嗅いでいたい。


俺は何かに取り憑かれたかのようにその匂いを嗅ぎ続けた。



けれどもこれはまだ、前菜にすぎないのだ。この先にはメインディッシュが待ち構えている。



俺はそれを味わうべく、徐々に失われてゆく温もりにいささか寂しさを感じながらも、少しくたりとしたグレーの生地を顔から遠ざけると再度それを手の上で広げてみせた。



これが、今日一日小野寺の下腹部を包んでいたのだ。

そう考えると、俺は気付けば感情の沸き立つままに、それを口に運んでいた。



丁度陰部を覆っていたであろう部分に唾液を含ませて丹念に吸い込むと、芳醇な香りとコクが口いっぱいに広がった。


その濃厚な味わいに、俺の下半身がより大きく膨張する。



最高だ。

この世に、これほど素晴らしいものがあるなんて。
この悦びを知っている奴は、どの位居るのだろうか。



そうして俺は、己のファスナーへと手を掛けた。












「…あの、もしかして、なんですけど。本当にもしかして、です。

俺ってパンツ脱ぐ為だけに此処に呼ばれた、なんてことないですよね」






―――――――
どれくらい美化できるかやってみたかっただけです。


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あきゅろす。
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