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柔らかな足の付け根に(シャンクス)



※ぬるく、本当にぬるーくですが、微エロ…風味?
(苦手な方はご注意ください)

伸ばされた指先に、の、その後のおはなし










いつもの優しいお頭とは違う、その獰猛な光を湛えた瞳。
視線が絡まるたびに、もう何度、心臓が止まりそうになったのか分からない。

そしてそんな彼は。
わたしの唇を甘く噛んだり激しく吸ったり、ずっとずうっと、キスを続ける。


「…っん、…はぁっ」


酸素が足りなくなっちゃうよ、…でも、でもね、…ものすごく、幸せなんだ。


「…っ」


ほら、今も、キスの合間。
思わず零れる彼の小さな息の音に、もう何回痺れちゃったのか、わかんない。

もっともっと、彼と溶けてみたい。
大好きな、大好きな、ひと。

わたしを欲する赤い髪の毛がサラサラと揺れれば。
とろとろに蕩けそうなわたしはやっぱりもっと、シャンクスのことが欲しくてたまらなくなる。


「んっ、…シャンクス…っ」


吐息と一緒に零れちゃう、声にならない音のカケラ。
わたしを塞いだままいつまでも離れないその名前を、無意識に呼んでしまう。

だけどね、

わたしがそう無意識に貴方の名前を呼んでしまうたび、あなたがその大きな片手で、わたしの頭をくしゃりと撫でてくれるの、知ってるんだ。

それはとっても、心地良いの。


「シャンクスっ、…んんっ」


心地良さに包まれながら酸素を取り込もうと、名前を呼びながらも口を開けば、けれどそこからまた全部全部、彼に食べられてしまう。

でも。
必死になって、わたしを食べる、そんなシャンクスが愛しくてたまらない。
堪らなくて、欲情、しちゃうの。

だって、だって。
ずっと、お頭はわたしのこと、触れてくれなかったから。
子供だって思われてて、そういう対象に見てくれてないんだって、思ってたから。


だけど、今。


熱く肌を肌を重ねて、触れ合いながら。
大好きな彼のこと、少し唇を離して、そして見つめ合えば、ほら。

いつもの優しいお頭とは違う、その獰猛な光を湛えた瞳。
視線が絡まるたびに、もう何度、心臓が止まりそうになったのか分からない。

求められることが、すごく嬉しくて。
貴方が獣だったとしても、骨の髄まで、しゃぶらせてあげたい。


「シャンクス、もっと」

「ああ。…もう、ダメだと言われても、止まらない」


見つめたの瞳の奥が、また、妖しく光った。

何度でも何度でも食べられてしまいたい、と。
わたしは彼の舌を、受け入れる。

甘い痺れが、全身に麻酔をかけるように。
ぼうっとなるあたまは、それでも必死に目の前のシャンクスだけを追いかけるの。

触れる髭の感触も、全部全部わたしだけのもの。
堪らなく嬉しくて、擦れた唇の痛みすらもう、甘く甘く。

夢中になってキスをねだるわたしに、シャンクスは少し、唇も身も、離した。
ぬくもりが離れてしまった気がして、不安になったわたしが、彼を見つめれば。


「…綺麗だな」


赤い髪をサラリと揺らした貴方が、笑った。
それはいつものあの少年みたいな屈託のない笑顔じゃなくて。
大人の、男の人の艶笑、だった。

すっごくすっごく格好良くって、ドキドキしっぱなしのわたしの胸が、もっとドキリと跳ねたんだ。

だから、そんなシャンクスごと、全部欲しくて堪らなくなるの。


「シャンクス、」

「なんだ?」

「キス、止めないで…?」


自分の奥底から湧き出る欲望のまま、そうお願いすれば。
彼の艶笑はいよいよ艶やかに、そしてやっぱりどうして、格好良いんだ。

砕けそうになる腰のあたり。
随分前からのそれを感じながら、わたしは精一杯、欲望に忠実に。


彼との歳の差も、経験の差も、身分の差とかも、全部全部。
今、この時間だけは、乗り越えて、ひとつになりたいの。


「まったく、こんなにもおれを喜ばせてくれる女だったとはなァ」


目の前の彼が苦笑交じりに呟いた、言葉。
それとほっぺに掛かった息に瞳を開ければ、困ったように笑んだシャンクスが目の前に。


「わたし、シャンクスのこと、ちゃんと喜ばせてる?」

「ああ、そりゃあもう、ものすごく」

「本当?」

「じゃなけりゃ、こんなに理性を飛ばさないだろ、おれが」


シャンクスのあったかい手のひらが「おれはお前よりもずっと大人なんだぞ、なのにどうしたんだかなぁ」…って、そんな言葉とともに降ってくる。

ねぇ、シャンクス。

大好きなんだよ、だからもっともっと、貴方を感じたいの。
2人が同じ想いなら、大人も子供もその差もきっと、もう関係ないよ、ね?


「もっとして、って言っても、嫌いにならない?」


唇から零れた問いは、真っ直ぐあなたに届く。
はしたないって、大好きな人にそうは思われたくない。
子供のクセに、とか、冷ややかに見られたりも、悲しい。

でも、シャンクスは。
そんなわたしの、ほんとうに子供みたいな問いかけにも。


「なるわけないだろう」


包み込むように、優しい低音で、そう言ってくれるから。
大好きな彼に奪われたわたしの身体は、やっぱり、その彼のぬくもりを、待ってるんだ。


わたしの「もっと」をきっかけに、唇だけじゃなくって、いろんな場所へと大人のキスを落とすシャンクス。

大人の男の人のその技巧に、酔わされ落ちていくわたしの、カラダ。


「…はぁっ…、やっ、んっ…」


その気持ち良さに漏れる吐息も、どんどん、自重なんてできなくなって。
彼のあったかい舌が、わたしのカラダを伝うたび、抑えられない嬌声が漏れる。

そして、おなかを超えたその舌が、下へ下へ。
普段は触れられることなんてない、柔らかな内腿を舐めたとき。


「ひゃああっ!」


そこから伝ってくるビリビリとした甘い刺激に耐えられず、わたしはひたすら大きく、声を跳ね上げてしまうのだった。



柔らかな足の付け根に
(やだやだっ、…すっごく、きもちいいっ)
(そんなに啼くな、理性が持たない)









大人の甘い夜。

溶けていくのは甘い恋人達。


大切に想い合っていた彼らが、その先に進んで。
ひとつになるまで、もう少し。








11.9.5



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