少年小説
お兄ちゃんと僕
「今日は父さんと母さんはいないから。」
何事もないかのように眼鏡を直すながら報告するのは、僕に歳の近いお兄ちゃんの駆(かける)兄ちゃん。といってもだいぶん歳は離れてるんだけど…
高校生で、すっごく頭がいい。東大だってA判定だって!凄いよね!僕も鼻が高い。
そしてカッコイイ。男っぽいって感じじゃなくて…アイドルみたいなカッコよさ。眼鏡もスッゴい似合ってる。スカウトされたこともあるらしいけど、駆兄ちゃんは全く興味ないみたい…
もったいないなぁ〜…
「んじゃ、ま、なんか食いにいくか?!」
今スッゴく野太くてデッカイ声で外食しようと言っているのが、歳の離れた方のお兄ちゃんで、俊(しゅん)兄ちゃん。頭は刈り上げてて、ツンツンした髪が漢っぽくてカッコイイ。
声に似合うくらいにガタイが良くって、肩幅なんて僕の三倍くらいあるんじゃないかなぁ〜…ってくらい広い。
筋肉もムキムキで、仕事も老朽化した建物をボッコボッコに壊す、壊し屋って仕事らしい…最初聞いたときは驚いたけど…なんか納得しちゃったのも確か。
あと、社会人の野球チームに入ってて、キャッチャーで4番バッター。
表裏ない感じの笑顔を浮かべるし、明るいから男女問わず人気が高い。
やっぱり自慢のお兄ちゃん。
「お兄ちゃん達と食べれるならなんでもいいよ!」
にっこりと笑って二人の方を向く。
僕は三人兄弟の末っ子で、歩(あゆむ)。
歳が離れてるってこともあっていつもお兄ちゃん達に可愛がってもらってるんだ!
色々な意味でね。
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