青祓
嫌いだって
燐と白鳥
「奥村くんのこと嫌い」
そう言ったらものすごい力で頬を掴まれて、キスをされた
気持ち悪い、僕は男なのにこいつ一体何してやがる。
「っ 何してんだよ、きもちわりいな」
睨むとまたキスをされた。今度はやたらと長くて、頭が回らなくなる
ちゅ、と変な音をワザとたてて 舌までいれて呼吸を禁じられる
気持ち悪いと思ってるけど、嫌だと思わない
熱くなった唇がまた ワザと変な音をたてて、離れた。
鼻がぶつかる距離で、まるで恋人の男女のように見つめ合う
はあ、と奥村のこれまたあつい息が、唇にかかる。
そのままお互い何も言わずに見つめ合って、またキスをされた。
押し退ければ良いのに、無意識に作った拳は握り込まれて、いつのまにか指を絡め合う始末
チラリと見た奥村の指は、思ったより綺麗で少し驚いた
ぎゅっと指の拘束がキツくなる。それにこたえるように、僕も力を込めた
「これだからお前のこと嫌いなんだよ」
ようやく唇を離したと思ったら、指を突っ込んで僕の舌を挟む
どちらのか、よくわからない液に塗れた舌には 銀色に光るピアス
「だから言ってるだろ、奥村くんのこと嫌いだって」
あんまり似合わない顰めっ面をして、僕を抱きしめた
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