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日がな一日
004※


汗と精液でベタベタになった瀬田の下半身に椿の手が容赦なく触れる。暖房をつけているせいか部屋の中がものすごく暑く感じた。

「ん。えっ、な、に」

後ろの穴に何かがゆっくりと侵入してきて、今までに経験のない異物感に瀬田は訳がわからず自分の下半身を見る。椿の指が自分の中に入りこんでいるのに気づいた瀬田に、戦慄がはしった。

「ひぃいっ、なんでそんなとこ…っ、汚いから、やめて…んんっ」

「しっかりと慣らす必要があるんだ。心配するな、痛くないようにするから」

「慣らすって、なにをっ…」

男同士のやり方など知るよしもない瀬田にとって、椿が何をしようとしてるのかまるでわからなかった。椿の指を汚したくなくて精一杯逃げようとしたが、その指が穴を広げるように動いてきたので瀬田は仰け反りながら声をあげた。

「あっ! …なにこれ…やだっ」

椿の長い指が瀬田の中に入ったり出たり、横に広げるような動きも加わり、その未知の感覚に瀬田は恥ずかしいやら申し訳ないやらでついに泣き出してしまった。

「お願…い。椿くん、や、めて…! んんぅ…」

何度頼んでも椿は聞き入れてくれない。そればかりか指の動きはどんどん激しくなり、聞いたことのないような自分のはしたない声がやたらと耳につく。まるで自分が女になったような気分にさせられる。

「あああっ! あ、なに、何で…っ」

痛みはないもののずっと苦しいだけだったが、ある一点を突かれた途端感じるはずのない快感が全身に走る。その事に気づいたのか椿はそこばかり責めてくるので、涙で顔を濡らした瀬田は喘ぎながら悶えていた。

どれくらいそれが続いただろうか。瀬田にとっては酷く長く感じたが、一瞬の事のようにも思えた。あんなところに触れられてなぜ感じているのか、椿がどうしてこんな事をするのか、瀬田にわかるはずもなく。部屋に充満した熱気とぐちゅぐちゅという淫靡な音と自分のあられもない声。非日常的すぎる出来事に瀬田は心も身体もついていけなかった。

「…そろそろいいだろう。痛かったらすぐにおしえてくれ」

「え…?」

涙で滲む視界の中見たものは、今まで散々まさぐっていた瀬田の入り口に押し当てられる椿のそそりたつ性器。十分な硬さを持ったそれが中に入り込もうとしているのが見え、さすがの瀬田も逃げだそうとしたが最早手遅れ。しっかり腰を固定され、容赦なく瀬田の身体は椿によって貫かれた。

「やああぁぁ…! ああ、あっぅ」

指とは比べ物にならないほどの凄まじい圧迫感。息が上手くできず浅い呼吸をただくり返す。腰をしっかりホールドされている上に、もがいても痛みが走るだけ。皮膚が裂けるかもしれないという恐怖に、ただ泣きじゃくることしかできなかった。
ここまできてようやく、情に通じていない瀬田でも気づく。自分が椿によって女にされていることに。

「椿くん、だめ…!こんなの、椿くんが、汚れる…っ」

ここまできても、瀬田は椿が穢れる事だけを気にしていた。ゆるく腰を動かし続けていた椿だが、瀬田の言葉に彼もまた泣きそうな顔になった。

「ごめん、瀬田くん。初めてなのに君にそんな思いをさせて、泣かせてしまうなんて。僕は恋人失格だ。謝らせてくれ」

「椿、く…ん」

何か意味のわからない言葉が聞こえた気もするが、頭を優しく撫でられて諸々頭からすっ飛んでいく単純な瀬田。椿は謝っていたが彼に対する怒りなど最初からない。ただ自分なんかが勘違いで椿にこんなことをさせてしまって申し訳ないという気持ちだけだった。

椿が瀬田の中に埋まっているものを抜こうとするが、きつく締め付けているせいかうまくいかない。ようやくこの不毛な行為が終わると思い、瀬田はなるべく力を抜いて椿に協力しようとした。

「んん、んんんっ」

ずるずると抜けていく感覚になんともいえない気持ち悪さを感じ唇を噛み締める。瀬田の中を埋め尽くしていた物がなくなり、ほっと息を吐こうとしたその瞬間、再びその凶器ともいえる硬い棒が中へと埋められていった。

「あああぁぅ! なん、何でっ…あ、あ、あっ!」

終わりどころか激しい動きで何度も抜き差ししてくる。しかも瀬田が感じるところばかり狙って突かれていて、最初は痛みと圧迫感で泣いていた瀬田も、しだいにそれが快感へと変わってきた。

「あ、あぅ、あっ…あんっ…んああっ…」

萎えていた瀬田の性器もまた反応してくる。後ろの穴に入れられるのがこんなにも気持ちいいとは思わなかった。いや、こんなに反応してしまうのはすべて、相手が椿だからだ。男にとっては屈辱的ともいえる行為をあっさり受け入れて、感じて乱れてしまうのは、あの椿礼人が望んでしてくれていることだから。そうじゃないと説明がつかない。

「あ、あっ、もっと、もっとそこっ…突いて…っ」

「瀬田、くん…ッ」

自ら足を絡ませねだる瀬田に、感極まって口づける椿。瀬田はそれも受け入れて椿の首に手を回す。
もう少しで、あともう少しで射精できそうなのだ。もっと強い刺激が欲しい。瀬田は足を開きひたすら椿を求めた。

「瀬田くん…気持ち、いいかっ…?」

「うんっ…うん。いいから……もっと、もっと動いて…っ」

「うっ……」

瀬田の中に熱いものが注ぎ込まれる。中出しされたことに瀬田はすぐには気づかなかったが、椿は腰を動かすのをやめて謝った。

「すまない…瀬田くん、出してしまった…。すぐに中を洗わせてくれ」

「はぁ…はぁ…え……?」

激しい律動が終わり、瀬田は肩で息をする。椿に言われて自分がされたことを自覚した。
中に出された事にもショックはない。ただあの激しい快感がなくなってしまったことと、まだもう少しでイけそうなところで投げ出されてしまったことで脱力していた。

「少し休んだら、肩を貸すから、風呂場まで行こう…。あとは僕に、任せてくれればいい」

「んん、ん…っ」

今度こそ本当に椿の物が抜かれていく。それと一緒に後孔から何かが垂れてくる感覚に気づき、瀬田は慌てて自分の指でそれを塞いだ。

「瀬田くん?」

「椿くん、お願い…っ。ティッシュ、ちょうだい」

いま瀬田が寝そべっているのは椿の高級そうなソファーだ。すでに汗まみれとはいえ、自分の穴から出たものをこぼすわけにはいかない。とはいえ今すぐイきたくて仕方なかった瀬田は、片足を広げ椿の精液がこぼれ出さないように左手で押さえつけながら、右手で自分のモノを掴んで扱き始めた。

「俺、もうイくから…だから、何か拭くもの…っ」

どれだけ扇情的な格好をしているかも知らず、瀬田は椿に見せつけるように自慰を続ける。その行為を見て誘っていると椿が思い込んでも仕方がなかった。

「んあああっ! やっ、あああん…!」

ようやくイけるというとき、再び椿の物がずぶずぶと中に侵入してきて、その瞬間瀬田も達してしまう。ぐちぐちという音と喘ぎ声が再開され、再び淫猥な空気に包まれる。

瀬田は唇だけでなく胸や首筋、身体のあちこちに吸い付かれながらも椿の欲望を受け止め、時にせがみながら自らも快楽に溺れていく。その行為は、瀬田が意識を失うまで続いたのだった。


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あきゅろす。
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