逃げられない(アレ+ユリ) 長編にしようとしてたネタ ユーリがアレクセイと一緒にいます + 気味の悪い球状の光に捕らわれ、こちらを凝視している姫を横目に見ながら、ユーリは自嘲するような笑みをうかべる。 おそらく、今の彼女の中では疑問が渦巻いていることだろう。 なにしろ、今まで仲間であったはずの自分が、敵である人物と共にあるのだから。 「そんなに怖い顔をしなくても、今は何もせぬよ」 フッと笑って言ったアレクセイを、ユーリは睨む。 この男の言葉がどこまで真実なのか、わかったものではない。 「やれやれ・・・前から言っているだろう?君がちゃんと役割を果たせば・・・」 「わかってる」 それ以上聞きたくないとでも言うように、ユーリはカツンと靴を鳴らした。 感情が読み取れぬ表情のまま、ユーリはエステルに近づいた。 エステルの目には怯えが強く読み取れて、ユーリは少し悲しげな表情になる。 「ローウェル」 アレクセイの声によって、ユーリは再び無表情になった。 背筋が寒くなるようなアレクセイの笑みを、真っ直ぐに見返して。 「命令を。騎士団長殿?」 「ふふっ・・・頼りにしているぞ?『凛々の明星』」 その言葉が、暗に逃げられないと言われているようで。 ユーリは密かに、唇を噛んだ。 +++ いろいろ考えて、収拾がつかなくなったんですよね [*前へ][次へ#] |