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今なら、間に合う気がしてる
(アナスタシア独白)







ねぇ、覚えていて?
あの時交わした、誓い。

















嗚呼、生きていましたのね。





夢にまで見た、邂逅。
あの時、出陣前に私の前に見せてくれた姿と何一つ変わらない貴方の姿。





信じていました。


数年前、貴方の遺体の無いまま執り行われた葬儀で誰もが声を押し殺して泣く中、私決して泣きませんでしたのよ?


貴方はきっとどこかで生きていると、私ずっと信じていたから。





なのに、どうして私に銃を向けますの?
どうして、そんなに冷たい眼差しをしてますの?





あれから私に幾つも縁談の話が舞い込んできました。
でも私、どれも丁重にお断りしましたの。
だって私は貴方の妻以外有り得ませんもの。
貴方と誓った永遠の愛、今でも私の中で息づいています。





どうして何も言ってくれませんの?
どうして、そんな冷たい目をしていますの?
私の事、忘れてしまったの?
そんな事、無いですわよね?






ねぇ──、






「……アレクセイ…──」








お願い。
どうか、この手を受け取って下さい。






一緒に祖国に帰りましょう。

















なら、間に合う気がしてる。





(それでも、きっと、全て遅すぎるのかもしれないけれど)



(c)ひよこ屋。



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あきゅろす。
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