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アレルヤ(ハレルヤ)で20のお題
06/一番好きな色/白羽かのん
貴方のその茶色い髪や空色の瞳を気付けば目で追ってしまう自分

今もほら、見つめてしまっている…



「アレルヤ、ドウシタ、ドウシタ!?」

「?!」

ハロの声で現実に引き戻される

少しの間預かってくれとロックオンからハロを手渡されてから数十分

自らの手でデュナメスの整備を行っているロックオンをガラス越しからずっと見ていたようだ


「ごめんね、ハロ。何でもないよ」

にっこり笑いながらハロを自分の目の高さまで持ち上げる。ハロは上機嫌らしく、耳?をパタパタさせ

「アレルヤ、オレンジ!ハロ、オソロイ!!」

と、何の脈絡のない言葉を発している

「え…?あぁ、うん。僕のスーツの色と同じだね」

「ロックン スキ!オレンジ、オレンジ」

「だからハロはオレンジ色なのかい?」

そうなのかと、知り得た情報を反復する

「ロックン スキ!オレンジ…ギンイロ!!」

「?…銀色?」

ハロが言わんとしてる事が理解出来ず、頭に?を浮かべる。けれどテンションの上がったハロは、尚喋り続ける

「スキ、アレル…ア゛ーッ!!!」

いきなり絶叫したハロに驚いて身を引こうとしたが、逆に抱き締められる

誰?なんて聞かなくても分かる

この体温は…


「俺を差し置いて…良いなぁ、相棒?」

「ロッ…ロックオン///」

「キャー、タスケテ!!」

パタパタと暴れるハロとロックオンの間に板挟みにされ、顔が熱くなる

「えっ…えっと、ロックオン…整備の方は?」

どぎまぎしている僕をよそに、ロックオンはにこにこ笑っている

「ん〜後はコイツにお任せだ。頼むぜ、相棒!!」

「マカサレテ、マカサレテ!!」

ハロは僕の腕の中から飛び降りると、ピョンピョンと整備室に向かっていった



ハロも行ってしまって、ロックオンと2人きり


どうしよう―――


ドキドキする…



「アレルヤ…」

後ろから抱き締められたまま、ロックオンの声が耳元で聞こえる

「アレルヤ…好きだ」

言い終わると体勢を入れ替えられる


目の前にロックオンの顔


「っ……///」

「顔、真っ赤」

僕の頬に手を当てながら、ニヤニヤ笑うロックオンに少し悔しくなる

「アレルヤは綺麗だな…銀色の目も真っ赤な顔も」

まだ真っ赤な顔をしている僕に、ロックオンは優しく微笑んでいる



それを言うなら僕だって…


貴方のその茶色い髪だとか、空色の瞳を綺麗だなって思う


貴方を取り巻く全てが好き


髪や瞳の色1つとっても、それは今、僕の中で一番好きな色になっている


こんなにも貴方が好きで…



僕は……




「…さて、と。少しハロ見てくるわ。そろそろ見に行かねぇと…」

クルリと背を向けるロックオンの服の裾を反射的に掴む

「?!…アレルヤ?」


ロックオンの驚いた声

きっと、僕の顔は更に赤くなってるだろう


それでも今、伝えたいんだ…


「ロックオン…大好きですよ」


『貴方の髪も瞳の色も何もかも―――』


「俺もだよ」


ロックオンはとても嬉しそうに笑って僕の手を握る


僕も笑いながらそっと手を握り返した



結局"一番好き"は貴方なのだと感じながら……



END





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