ｱﾚﾙﾔ(ﾊﾚﾙﾔ)で20のお題
19/もう少し待って2/なめこ
「…んっ…んー！！」
やめろ、と。
離してくれ、と。
そう言いたいのに、言えなくても、この持ち前の筋力を駆使してティエリアを突き飛ばすくらいは出来るだろう。
なのに、
ビニールの持ち手を手首に掛けて、ティエリアのカーディガンの袖口をきゅうう、と掴むだけで、なにもできなない。
ちょっと待て！と。
思ったって待ってくれない。
それどころか、角度が深くなってきている。ああ、ティエリアの小さな唇が一生懸命に自分の唇を舐めている。
ぬるり、とした感触にすっかりと酔ってしまった。
片方の腕からビニール袋が落ちる。地面は土だから割れはしないだろう。ゴッ、と鈍い音がして袋は落ちた。
諦めて、リードされるまま唇ををまさぐられていると、また突然終焉は訪れた。
見上げるティエリアの頬はほんのりと蒸気して。それを突っ込もうとしたその刹那。
ティエリアの背後に、天井に。
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