ツンデレ妖精


「我はそなたのような女は嫌いではない」

「……え……」

やはり気のせいではなかった。
何か知らない内に勝手に好感度が上がっていたようだ。
何がどうプラスに作用したのか解らないが、好意的な対応をして貰えるくらいには気に入られているようだった。
やっぱりアレか。
見るからに仲が悪そうな眼帯のアニキに水をぶっかけたのが良かったのか。
ツンツンされるよりはずっと良いが。

「あの………有難う…ございます」

元就はふんと鼻を鳴らしただけだった。

そこへ元親が通りかかったのは不運だったとしか言い様がない。

「よう。珍しいな、お前が命令以外で自分から女に話しかけるなんてよ」

「参の星よ、我が紋よ!」

「うおっ!?おい待ていきなり何す──」


ぎゃーーーーっ。

元親の叫びを聞いて何事かと駆けつけてきた他の武将達に、「いつもの喧嘩です」と言って、何だまたかで済んだのは幸いだった。






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