キッチンご案内2


「次にお水とお湯について説明しますね」

言いながらシンクへ行き、水を出す。

「これは水道と言って、いつでも好きなだけ水が使えます」

「井戸で汲むんじゃねえんだな」

水を手の平に掬って飲む佐助と小十郎に、レバーの押し方で水量が変わる事と、湯の出し方を教えた。
ついでに、蛇口から出る湯は洗い物などに使うものであり、茶を淹れる時には使わないよう注意しておく。

「お湯がすぐに必要な場合はこっちのポットにお湯が入っているのでこれを使って下さい」

言いながら実際にポットから湯飲みにお湯を少し注いで見せ、それを小十郎に渡す。
湯気の立つ湯飲みを渡された小十郎は少し匂いを嗅ぎ、軽く吹き冷ましてから口をつけて中身をすすった。

「飲んでみて分かったと思いますが、熱湯じゃないので、熱いお茶が欲しいときはこのやかんにポットのお湯を入れて沸かして下さい」

「分かった」

「ええと、あと、火のつけ方なんですが…これを使います」

どうせ沸かす時に必要になるだろうからと、ついでにコンロの使い方も教えてしまう事にした。
ガスの元栓とコンロについての説明をしつつ、ガスに引火させる仕組みである事を説明する。

「わっ、凄いね!」

「火までこんな簡単に使えるのか…」

いつ使っても構わないが、ガスの元栓だけはきちんと閉めるよう注意すると、二人は真剣な面持ちで頷いた。
火の扱いに関しては彼らのほうがその危険性をよく理解しているはずだから、心配はいらないだろう。





あきゅろす。
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