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Walker Field marshal





『ウォーカー元帥』の護衛の任に正式に就いてから早一週間が過ぎた。
千年伯爵が一番に目を光らせている『ウォーカー元帥』のもとには多くのAKUMA達が現れた。
たった一週間という短い間でも、確かに、急速に成長していると、ラビ、神田共に思っていた。

「君たちはとてものみ込みが早いんですね」

AKUMA達の残骸を背に、綺麗に笑うその姿に、何度見ても見惚れてしまう。

この一週間でわかったことは、アレンのイノセンスは『神ノ道化』という名前であるということ。
そして何より、人間とイノセンスのあり方についてだ。

アレンは2人に何かを教えようとはしない。
敵が現れれば戦うし、困った人を見つければ助けようとする。
それが『アレン・ウォーカー』という人物だった。

最初は何だか不機嫌だった神田も、そのアレンのやり方を気に入ってはいないだろうが嫌いでもないようだった。
ラビはラビで、確かな信頼感と、それに勝る気持ちの変化が訪れていた。

「怪我はないですか?」
「もっちないさー」

ブイ!とアレンに向ければ微笑むその姿に、愛しいなと思う。
どこか抜けているアレンは、ラビのその恋心に気づくことはない。
悲しいと思うけど、それでもいいと思うところもある。
そうやって、純粋なままでいてほしいと、そう願うのだ。

「アレン」
「なんですか?ラビ」
「好きさ」
「僕も好きですよ」

にっこりと微笑むそれは友情の『好き』だとわかっている。
互いの熱の違いに気づいているはラビだけで。

遠くからAKUMAを全て片付けた神田の姿が見えてきた。



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