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disagreeable!
26



まだ少し早いが混む前に、と、食堂にハボックとエドワードは向かう。
やはりそこにはあまり人がいなかった。
「まぁ好きなモン食え。つってもあまりねぇけど」
ハボックの言うとおり、少し古ぼけたメニューには数えるほどの料理しかない。
だが調理場から漂ってくる匂いはとても美味しそうでとても食欲をそそる。
適当に頼めば5分と経たずに2人の食事が運ばれてきた。
「おお、うまそう」
「まぁ、不味くはないな」
ほかほかのそれは、味もそれなりに美味く、量もとても多かった。
その料理は20分と経たずに食べ終わる。
食事の間はハボックがここ、東方司令部に異動する前いた部署の話などをしてくれた。
厭味な上司に出来ない部下。
それに比べてここはいいと言っていた。
・・・ロイのサボり癖や、ホークアイ中尉の銃なども色々大変らしいのだが。
すると食堂に入ってきた2人の軍人の会話に心臓が飛び出すかと思った。
『大総統が来てるらしいな』
一瞬、時が止まったかと思った。
「・・・え・・・」
「どうした?」
「ま、待って!!」
「・・・ん?」
すぐ後ろを通り過ぎようとした軍人達を思わず呼び止める。
呼び止められた軍人とハボックは驚いたような顔をする。
「あ、あのさ、大総統が来てる・・・って?」
「あ?ああ、なんか急に大総統が来たらしいぜ」
まさか自分を追って・・・?
「今、どこにいるか知ってる?」
「確かマスタング大佐のところにいると思うけど」
もう一人の軍人が答える。
それを聞いて体が勝手に動いた。
「ありがとっ!!」
「あ!エド!!」
食事のトレイはそのままに食堂を飛び出した。



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