世の中は確かに変わりつつある
2
通された部屋は生徒会室。
桐嶋学園の生徒会室よりは小さいが、やはり世間一般からするとデカい豪華無駄遣い。おっと本音が。
「俺がこの学園の生徒会長の新條龍也だ。よく来てくれた」
そう言って怜悧な笑みで俺たちを迎えたのは、篁以上に俺様な生徒会長様だった。
「ああ、よろしく。篁帝だ。久しぶりだな」
「去年の交流会以来だもんな」
わお。なんだあれヤーさんが密談をなされてる。
「見たことのない奴がいるが?」
「コイツは、「菅原元でぇす。社会科見学に来ましたぁ」…だ」
新條は笑った。わお!怖い!
「珍しいな。テメェが誰かにそんなに気を許してるなんて」
クツクツと新條は笑うものだから俺ったら内心ビクビクだよ。そんなことないけど。
「気など、許してない」
「ふーん」
「っ!な、何だよ。文句あんのか!」
「別に」
渋るような篁にすかさず反応したのは院内。わお、綺麗な冷たい顔。
「前回の交流会から変わったメンバーはいないから安心してくれ」
つっても俺は知らないけど。
「コイツはタメで主席だから好きに使ってくれ」
「へぇ、元頭いいんだ」
「主席キープしてるとサボれるからぁ」
ふふん。と笑う俺に呆れたような自然が複数向けられたけど知らなぁい。
「これからどうするのぉ?」
只今の時刻は12時を少し過ぎたところだ。やっぱり予定の時刻を過ぎての到着だったんだよね。
「聖城に来るのは初めてだよな。少しばかり案内する」
「取り敢えず先に食堂で食事なんてどう?」
丁度お昼頃だし。と鈴は言う。確かにお腹空いたかも。
「いいな。丁度腹も減って来たところだ。清はどうする」
「僕は遠慮しておくよ。まだ仕事が残ってる」
新條はそうか。と鈴に一言言って俺達を見た。
「行くか」
勿論俺達は肯定の意を示した。
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